男性が事務職に転職するのは厳しいの?男性でも事務職に転職できるコツ

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毎日毎日残業続き、さて今日もやっぱり残業かぁ…なんて思っている時に「お疲れ様でーす」と定時に帰ってゆく事務職の女性スタッフたち…。正直言ってうらやましですよね。

確かに事務職には残業などはほとんど発生せず、定時退社が基本です。その分給与は低めの傾向にありますが、それでも事務職に転職したいという男性は少なくありません。

とはいえ、事務職と言えば女性ばかりの職場ですし「男性では働けないんじゃ?」なんて疑問も浮かびますよね。確かに女性ばかりの職場ですが、男性だって働けない事はありません。

とはいえ、女性に比べ、男性が不利なことは事実です。それをいかにカバーすべきか、その詳細については本文をチェックしてみてください。憧れの事務職スタッフを目指す第一歩は本記事からです!

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普通事務職は女性の仕事である

さて、男性だけど事務職として働きたい皆様「なぜ女性ばかりが事務職に就けるの? 」なんて疑問に思う事もありますよね。

これはそもそも伝統的な理由があります。かつての日本では、男が外で働いて、女性は結婚を機に寿退社をするというのが一般的でした。今では寿退社なんて言葉が死語になりつつありますが、そんな時代が確かにあったのです。

そのため、女性に対していつかは辞めるという前提で社会が動いていました(今こんな会社があったら即セクハラで訴えられますが…)。

一方で会社には「誰でもできるけど進んではやりたくない仕事」が存在しています。データの打ち込みであったり、書類の作成であったり、電話対応であったり、いわゆる一般事務です。

社会の状況と、会社の事情がマッチして、一般事務=女性の仕事となったのです。時代はイロイロと変わりましたが、その状況だけは変わらずそのままです。

そんな一般事務の女性たちを見ていると、「なんだか楽そうだな…」であったり「うらやましい…」なんて気持ちになる男性も少なくありません。

確かに一般事務では残業などもほとんどないですし、クライアントとのやり取りで神経をすり減らす事もありません。営業のノルマや、無茶とも思われるスケジュールとも無縁です。

その分一般事務の給与は高いものではありません。けれど、毎日毎日ヘトヘトになるまで働かされていますと「給与よりも時間が欲しい!」なんて気持ちにもなりますよね。

さて、そんな皆様が一般事務職に就くことはできるのか?その詳細に迫ってゆきたいと思います。

男性が事務職へ転職するのは厳しいのか

女性ばかりの事務職に男性が就職するのは難しいのか?残念ながら簡単ではありません。事務職=女性というイメージがあまりにも定着しすぎており、口には出さないまでも女性の採用を想定している事が多いからです。

また、女性の社会進出が進んだとはいえ、会社組織にはまだまだ男性社員の方が多いもの。そのため若い女性の方が雑用を頼みやすいという事情もあります。

では男性が事務職へ転職するのは無理なのかというとそうではありません。然るべきポイントを抑えておけば、事務職への転職も難なくこなせます。そのポイントについては後程解説するので、もう少々お付き合いください。

男性が事務職に転職するメリットデメリットは?

事務職へ転職したい男性のため、そのメリットデメリットについて見てゆきたいと思います。メリットももちろんありますが、デメリットももちろんあります。それを見据えた上で、本気で事務職を目指すか否かをご検討ください。

デメリット

最大のデメリットは給与が安いという事です。まあ、それはそうですよね。正直言って楽な仕事ですから、基本給が高くなりようがありません。おまけに残業代もほとんどないという事になりますから、手取りはやや寂しくなるのは否めません。

もう一つのメリットが、毎日同じような仕事が続くという事です。事務はあくまでも会社のサポート的な部門です。誰かに頼まれたデータを打ち込んだり、これまた誰かに頼まれた書類を作成したり、クリエイティブな仕事はあまりありません。

けれど、それは裏を返せば延々と作業を続ければ仕事がこなせるという事です。仕事はあくまでもお金を稼ぐための手段と割り切れる人であればおすすめの職場です。

メリット

続いては事務職に就くメリットについてご紹介してゆきます。「まあそうだよね」というものから、「なるほど」というものまで、実に様々なメリットがありますよ。

残業はあまりなくプライベートな時間を取れる

事務職最大のメリットはプライベートな時間をしっかりと取れるという事です。定時に出勤し、定時に終了、その後は完全に自由な時間です。

映画を見に行くも良し、カフェ巡りをするも良し、好きな本を読むも良し、あなたの思い通りに時間を過ごせます。毎日残業続き…なんて人からすると、天国のような待遇に思えるのではないでしょうか?

さらに、フレックス制の会社であれば、夕方4時には退社する事も可能です。そこから何ができるのか、正直なんだってできます。都内の職場であれば、そこからディズニーランドに行ったって十分に楽しめる時間です。

また、このあふれる時間を使って副業をする人も増えています。ブログを作成しアフィリエイト収入を得るもよし、転売をするも良し、ライターになるも良しです。ちょっとした空き時間でできる副業は世の中にあふれています。

それで月に2万円でもかせげればちょっとしたおこづかいになりますよね。もうちょっと頑張って月に5万円でもかせげるようになれば、しっかりと貯金する事だって可能です。残業続きでヘトヘトになるよりも、手取りが多くなるなんて人も案外いるものです。

何かしらのアイデアがあるならば、思い切ってユーチューバーになるのもおすすめです。ひょっとすると、これまでの収入以上のお金を1年ほどで稼げるかもしれません。

そんな事にトライできるのも、プライベートな時間があるからこそ。残業から帰った後で面白動画を撮影するなんて余力はないですよね。

そもそも給与が頭打ちになりつつある世の中で、こういった自分でお金を稼ぐ能力を身に着けておくことは重要かもしれません。10年後、20年後、どんな世の中になっているのかなんて、誰にも予想ができないのですから。

心身ともに楽になる

毎日毎日残業続き…なんて事になりますと、単純に肉体的にツラいですよね。そのツラさがやがて心をむしばみ…なんて事も世の中には多くあります。

さらに営業であればハードなノルマがつきものです。やっとの思いでノルマを達成すれば、来年度はさらに高いノルマが課されます。ノルマを達成できないと、やはりそこには地獄が待っており、どっちに進んでも気が休まる暇がありません。

また、「今日は早く帰れるな」なんて日の終業間際に限って、クライアントからの無茶な電話がかかってくるなんて事も営業あるあるです。

あるいはIT系であれば無茶なタイムリミットや、そろわない資料や、急な設計変更などなど、精神をギリギリまですり減らす日が続きます。やっとリリースが済んだと思ったら、やれ不具合が出ただの、予定と違うだの、やはり頭を抱える日々です。

これでは心身共に疲れ切ってしまいます。一方の事務職はと言いますと、猛烈に急ぐ仕事はありませんし、社内向けの仕事ですからクライアントからのクレーム対応といった事も皆無です。

ポチポチと仕事を済ませ、定時になったら「お疲れ様でーす!」と爽やかに挨拶を済ませる日々です。心身ともに楽になれる。これも事務職ならではの大きなメリットです。

職場の仲間に感謝される人材になれる

事務職の仕事は会社のサポートがメインとなります。足りない備品を手に入れたり、忙しい時に書類の分類をヘルプしたり。

正直言って地味な仕事です。大きな案件をとってきて会社に利益をもたらすワケではありませんし、画期的な商品を生み出すワケでもありません。

とはいえ、事務職はだれかが担当しなくてはならない仕事です。だからこそ、その仕事ぶりは身近な職場の仲間たちに感謝されるものです。

例えば、「今すぐにコピーを30部とらなきゃいけないのにトナーが切れそう!」なんてシーン、経験した事ありますよね。そんな時にすぐにトナーを交換してくれる事務の人はヒーローです。当然ながら「ありがとう、助かったよ!」という感謝の言葉が生まれます。

一度もまともに会話したことが無い、会社のお偉いさんからなんとなく褒められるよりも、身近で一緒に働いている人から直接的に感謝される方が俄然うれしいですよね。

採用されやすい具体的なスキルとは?

さて、事務職のメリットデメリットを見てまいりましたが、やっぱり事務職で働きたいという人に向け、どういった男性が採用されやすいのか、求められるスキルとしてどういったものがあるのかについて見てゆきたいと思います。

単純に言えば女性よりも不利な立場ですが、ポイントをしっかりと抑えておけば、男性だって無理なく事務職を目指せますよ。

スキルのない人(未経験者)の対策は?

事務職への転職を希望している男性のほとんどは事務職未経験のはずです。つまり事務に特化したスキルは全くありません。そんな状況からいかにして面接をクリアするか、そこにはいくつかのポイントがあります。

一つ目は社会人スキルをアピールする事です。営業であれ、開発であれ、会社で複数年働いてきて、社会人として必須のスキルや常識といったものは最低限身に着けているはずです。それは事務職でも必須のポイントですし、面接官に対し「一緒に働きたい」と感じてもらう事はまずはなにより重要です。

続いて、事務職で働きたいという意思をしっかりと示す事も重要です。面接で「なぜ事務職を?」という質問は来るはずですから、相手が納得できる自分なりの理由をしっかりと考えておく必要があります。もちろん「早く帰れそうだから…」なんて後ろ向きな理由ではNGです。

納得のゆく理由が思いつかない…なんて人もご安心ください。その他にも事務職で働きたいアピールをする事は可能です。それは簿記2級を取得しておくことです。履歴書の資格欄に取得年月日と共に記載しておけば、「おっ、最近資格を取ったんだ!」という事が伝わります。

面接時に「事務職で働きたいので簿記二級を取得しました」と言えば、かなりのインパクトを与える事が可能です。なお、簿記二級試験に惜しくも落ちてしまった場合には「簿記二級を目指して勉強中です」と言っておきましょう。

そのほか、事務職にとってパソコンスキルは必須です。特にエクセルに関しては、データの打ち込み、データの加工、見栄えの良い文書作成といった技術は欠かせません。それについてアピールするのも重要な事です。

エクセルの技術をいかにアピールするのか、それはMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を取得する事です。エクセルの本家本元であるマイクロソフトが認定する資格ですから、エクセル技術に対する信頼度は抜群です。

「スペシャリスト」という単語にしり込みしてしまうかもしれませんが、それほど難しい資格ではありません。普段エクセルを触っている人であれば、ちょっとの勉強で取得可能です。

また、日本全国津々浦々で毎日のように試験を実施しているのもうれしいポイントです。受験のために日程を調整してといったわずらわしさもありませんし、受験をすればその場で結果がわかります。結果を待ってドキドキするなんて事もありませんし、落ちたら落ちたでできなかった箇所を復習して再度受験すればよいだけです。

もちろん、資格があれば受かるというワケではありません。最終的にモノを言うのは「この人と一緒に働きたい」という面接官の感情です。それをいかに引き出せるか、資格をアピールする事はもちろんですが、それ以上に受け答えが重要であることは言うまでもありません。

男性向けの別の職種で入社して後に部署移動する

スキルもないし、資格を取る時間もないし…という事で営業職に直接応募する事が難しいと考えている場合には、裏口もあります。

それは営業など別の部署に応募して2年ほど働き、社内で部署移動を申し出るというパターンです。人事権が社長に集中しているような小さな会社であれば、社長さえ納得させれば不可能ではありません。

その納得を得るために、普段からしっかりと信頼を得ておくなり、簿記を取得しておくなりといった根回しが必要となることはお忘れなく。

男性の事務職なら中小企業の総務・経理職がおすすめである理由

男性が事務職を目指す場合、有名大企業よりも中小企業がおすすめです。そしてより具体的には総務・経理職がおすすめの職種となります。

なぜ中小企業の総務・経理職なのか、その理由を読めば納得、憧れの事務職への転職がグッと現実味を帯びてきます。

なぜ総務事務なのか

まず、なぜ総務事務がねらい目なのかという点についてご紹介してゆきます。総務事務の主な仕事は会社で使われるモノを管理するという事です。

インクのトナーであり、印刷用紙であり、パソコンであり、プロジェクターであり…と挙げてゆけばきりがないほどに、会社には様々なモノがあふれています。これらはすべて会社の資産ですから、きちんと管理する事が必須です。

時々は現物と台帳を突き合わせて、しっかりとチェックする事になるのですが、重いものもあるため、なかなかの肉体労働です。単純に重いものが持てる男性社員が求められるという事です。

なぜ経理なのか

経理は会社のお金を管理する部署です。会社組織の一番の目的はお金を稼ぐ事ですから、その管理はしっかりとなされなくては成りません。

その為、経理部門では長く働ける人を欲しがる傾向にあります。そのため出産で職場を離れる事の無い男性社員は重宝されるというワケです。

なぜ中小企業なのか

男性が事務職を目指す場合、中小企業がおすすめです。理由は単純で、大企業であれば事務で働くスタッフは潤沢におり、あなたが中途採用で付け入るスキがないからです。

また、大企業での中途採用は即戦力となるスキルを求めての事です。事務職でしっかりとスキルを磨いてきた女性と、まったくの素人であるあなたが応募した場合、勝ち目はありません。

一方、中小企業では基本的にギリギリの人数でまわしている状態です。誰かが定年で職場を去ると、そこに穴が開いてしまいます。中小企業で中途採用をする場合、その穴を埋めるために募集をかけているため、しっかりと仕事をしてくれる人材を必要としています。

そこで社会人経験をそれなりに積んできた皆様の出番というワケです。たとえ事務職未経験でも、しっかりと仕事をこなしてくれそうだと思われれば、採用に繋がります。そこでは経験よりも将来性が重要視されるのです。

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