自衛隊(自衛官)を辞めたい!自衛隊から民間企業で働くには

仕事の不満

「自衛隊を辞めたい!」そうお考えの皆様、辞めたいと考えている一方で、「辞めて何ができるんだろう…」なんて悩んでいませんか?

確かに、自衛隊という特殊な組織しか知らないワケですから、文化もなにもかもが違う民間企業への転職に際して不安に思うのも当たり前です。

そんな悩める皆様に向け、自衛隊からの転職について、辞めるタイミングの問題から、転職を有利に進めるためのテクニック、そして次にどんな業界を目指すべきかまで、じっくりと解説してゆきます。さらには民間企業で上手く立ち回るためのテクニックも満載です。

自衛隊から民間企業への転職をお考えの皆様に役立つ情報満載です。本記事をチェックして民間企業への転職を成功させてください!

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自衛隊(自衛官)を辞めたい理由

さて、自衛隊を辞めたい理由は様々ですが、最も良くあるパターンが濃すぎる人間関係に疲れたというもの。どうしても体育会系になりがちですし、上司の命令は絶対です。パワハラまがいの命令も日常茶飯事ですよね。

一度でもその環境に嫌気がさしてしまうと、何もかもが嫌になるものです。上司の顔を見るのも嫌ですし、好きだったトレーニングも嫌になります。環境を変えようにも自衛隊にいる限り大きな変化は望めません。

多くの人が自衛隊という組織に閉塞感を感じているためか、自衛隊は国家公務員の中で、最も自殺率が高いという結果も出ています。2001年から2008年までの平均を見てみますと、10万人あたり、約37名が自ら命を絶っています。

日本人の平均が約24人という事を考えますと、その異様さがうかがえます。自殺を考えるほどに追い詰められてまで働く理由はありません。

なお、皆様の中にそこまで追い詰められている人がいる場合、一刻も早く心療内科を受診しましょう。

そのほかの理由として、将来に不安を感じて自衛隊を辞めるという人も多くいます。確かに毎日同じようなことばかりをしていると、10年後・20年後の自分の姿も容易に想像できますよね。

一般的な企業であれば、日々新しい案件があり、状況は目まぐるしく変わってゆきます。それゆえに社会人としての深みも出てゆくのですが、毎日毎日同じような状況が続く自衛隊ではなかなかそうはゆきません。これも自衛隊を辞めたくなる理由の一つです。

最後に、フッと「このまま自衛隊員で良いのかな…」と人生に疑問を持つなんて事も辞める理由の一つです。これは自衛隊に限らず、IT系大企業だろうと、一般事務職だろうと、保育士だろうと、誰もが一度は考えます。そして、それをきっかけに転職するのです。

そんな事で自衛隊を辞めて良いの?と疑問に思われるかもしれませんが、そんな事だろうが、どんな事だろうが、辞めたくなったら辞めればよいのです。一度きりの人生なのですから。チャレンジしたい事があり、チャンスがあるのならば、トライしない手はありません。

辞めるタイミングは?

さて、自衛隊をどうしても辞めたいと思ったら、これはもう辞めるほかありません。とはいえ、一口に辞めるといっても、どのタイミングに辞めるべきかといのは非常に悩ましい問題です。

という事で、本章では辞めるタイミングを考える上で重要なポイントについて見てゆきましょう。結論だけ言えば「辞めたければすぐに辞めればよい」という事ですが、その理由について説明してゆきますね。

任用一時金返却の問題

さて、任官後にさっさと辞めたくなっている場合、頭を悩ませるのが任用一時金を返却しなくてはならないという事ですよね。

確かに任官後1年3ヵ月を待たずに辞めてしまいますと、任用一時金を返却しなくてはならなくなります。確かにせっかくもらったお金を返すのはツラいものです。

けれど、自衛隊を辞めた後、きちんと働けばお金は稼ぐ事が可能です。また早く転職すればするほど、新しい職場で長く働ける事になるので、年収アップの可能性が増える事になります。

短期的に見ればお金が無くなりますが、数年単位で見てみればむしろお得なんて事も多々あるのです。

一方で返済義務がなくなるまで我慢していても、辞めたいという気持ちはどんどん強くなるばかりで、イライラは募るばかり。それで体調を崩し働くことが困難なんて事になってしまったら元も子もありません。

繰り返しではありますが、まともに働きさえすればお金は稼ぐ事が可能です。任用一時金よりも大切なものは多々あります。辞めたくなったらそこが辞め時です。もたもたしている暇はありません。

なお、一般企業で働く人も同じような状況に陥ることがあります。それはボーナスの存在です。「せっかくだからボーナスをもらってから辞めよう」と考え、「ボーナスもらったばっかりで辞めるのは忍びないし…」となり、そうこうしているうちに「次のボーナスもらってから…」となってしまいます。

この例を見ていると、とっとと辞めた方が良いのにと思いますよね。それと同じことです。お金は確かに大切ですが、時間はより貴重だという事を心にとどめておきましょう。任用一時金はハナらか無かったものと思えばあきらめもつきます。

任期隊員の任期の問題

もう一つ頭を悩ませるのが任期の問題です。もちろん任期満了時に辞めるというのが波風立ちにくいものですし、各方面への迷惑も最低限で済みます。

では任期満了を待つべきか、それはあなたが決めるべき事です。「心身ともにもう限界…」と思っているのに任期まで我慢する必要はありません。

任期まで我慢と気を使ってばかりいたら、次の辞められない理由が必ずと言ってよいほどに出てきます。それをこなせばどうせ次の理由です。

仕事を辞めるのには、特に初めての職場を辞めるのには多かれ少なかれ勢いが必要です。今すぐにでも辞めたいのであれば、今すぐにでも辞めてOKです。ただし「次に何をするのか」など、辞める前にある程度は考えておきましょう。

なお、任期中に辞めたいですと上司に相談するのは無駄です。というのも、任期途中に自らの部下が辞めてしまうと、自身の評価が下がってしまいます。そのため上司はあの手この手で、様々な理由をつけて引き留めようとします。

その意見の中には、「そうかも…」なんてものもありますが、よくよく考えるとそうでもないものばかりです。相談するだけ時間の無駄になってしまいます。

自衛官候補生なら就職援護を活用する

もしあなたが自衛官候補生であれば、就職援護を活用しましょう。「利用すると転職しようと思っているのがバレるし…」なんて思いもあるかもしれませんが、どうせいつか辞めるのであれば、何も困った事はありません。

それよりもむしろ、転職活動をうまく乗り切る方が重要です。そのためには各種資格は大きな武器になるものです。

上司の目など、目先の不利益を考えていてはイケマセン。それよりもむしろ、将来の自分にしっかりと投資をするべきです。そのためにせっかく用意されている就職援護制度、コレでもかというほどに利用しましょう!

どうせ遠からぬ未来に辞めるのですから、何を思われようと、何を言われようと問題ありません。ちょっとの我慢で済むのであれば、理不尽な状況にも耐えられます。

自衛隊(公務員)は民間企業でやっていけるのか

自衛隊からの転職で一番気になるのが、一般企業でやってゆけるのかという事ですよね。民間企業は収益を上げる事が最終的な目的です。それに対し自衛隊は収益を上げる必要はありません。それどころか文化も違い、やることも違い、目的も違います。

そんな条件で、自衛隊出身者が一般企業で働けるのか?答えは「大丈夫、何の問題もない」です。確かにコスト意識やクライアントへのプレゼンなど、一般企業には自衛隊には無い様々なハードルがあります。

とはいえ、そのハードルは実は誰もが越えてきたものです。そりゃそうですよね、シビアなコスト意識を持った学生はいませんし、クライアントに本気のプレゼンをする学生もいません。そこから社会の荒波にもまれ、学生気分が薄れてゆき、いつの間にか社会人になるのです。

それに引き換え自衛隊の皆様は規律の中でしっかりともまれ、学生気分なんてみじんも残っていないはず。チャラい学生が1年もすれば立派なサラリーマンになるのですから、皆様であれば半年もすれば立派なサラリーマンになれますよ。

ただし、自衛隊から一般企業に就職した場合に注意すべきポイントがいつくかあります。自衛隊と一般企業では文化が大きく異なります。

自衛隊では上司は絶対ですが、一般企業では必ずしも上司が絶対とは限りません。場合によっては上司の意見に反対する必要もありますし、言い負かす事だって必要です。いつまでも「ハイ、やります!」では、上司と一緒に転んでしまう事もありますよ。

そのほか、一般企業は体育会系ではありません。良く言えばクールですし、悪く言えば冷たい人間関係です。チームで頑張ろうというよりも、個人で抜きんでたいなんて野心的な人も少なからずいます。自衛隊のノリでは、違和感を覚える事もあるはずです。

とまあ、気をつけておくべき事はこんなもの、あとは自然と慣れてゆくはずです。入社しばらくは、皆様の規律正しい姿勢と、ハキハキした受け答え、自衛隊出身というキャリアの面白さからちやほやしてもらえます。その間にそれぞれの会社に慣れればよいのです。

自衛隊(自衛官)から転職をするときにおすすめの転職先

続いては具体的に自衛隊から転職するのにおすすめの職場をご紹介してゆきたいと思います。

まず、自衛隊員が社会人として優れているポイントをチェックしてゆきましょう。一つ目は「有り余る体力」です。一般企業で働いている人は「学生時代以来、一度も運動していない…」なんて人はザラにいます。体力では間違いなく勝てます。

続いてのポイントは「理不尽な命令に耐えられる精神力」です。自衛隊という特殊な環境ゆえに、上司の命令は絶対ですが、それは一般企業ではパワハラレベルなんて事も多々あるもの。それに耐えられたタフな精神力は誇れるものの一つです。

中には「イヤイヤ、それが嫌で辞めるんだし…」なんて人もいるかもしれませんが、大丈夫です。普通の企業ではそんな無茶な命令はありません(一部ブラック企業ではありますが…)。そこで少しでも我慢していただけで、十分にタフです。

体力と精神力、この2つを軸に考えれば、自衛隊からの転職におすすめの職場が見えてきます。

という事で、最初におすすめなのは警備員です。どうしても体力仕事ですが、自衛隊出身という事であれば難なくこなす事が可能です。

また、職場によってはめんどくさい人を止めるなんて事ストレスフルな事もありますが、自衛隊の理不尽ともいえる命令に比べればなんという事もありません。

警備員の年収としては300万円ほどと、一般サラリーマンと比較すると高くはありません。けれど寮などを持っているところもあり、それらを上手に活用する事によって、出費を抑えれば、貯金する事だって可能ですよ。

ザ・サラリーマンを目指すのであれば、営業職がおすすめです。営業はなんといっても心身共にタフさが必要ですから、自衛隊出身者にぴったりです。また、どんな会社であれ、営業という仕事は存在しているので、様々な職種から選べるというメリットもあります。

また、営業はなんといっても印象が大切です。自衛隊ならではの礼儀正しさやハキハキとした態度はクライアントに好印象を与えるものです。そういった意味でも自衛隊出身者におすすめの職種と言えます。

営業職の年収は一概にはいえませんが、350万円ほどがひとつの基準になるはずです。営業成績を伸ばしてゆけば、年収だって大幅にアップしてゆきます。

「人付き合いが疲れた…」という人であれば、一念発起し大型免許を取得しましょう。そしてトラック運転手を目指すのです。体力的には大変な仕事ですが、運転中は基本的に一人ですし、人付き合いの煩わしさはありません。

その後、「人付き合いのある職場に移っても良いかな」という気持ちになれば、大型免許はさまざまなシーンで使えます。バスなどの運転手になっても良いですし、持っていて損はありません。

そんなトラック運転手、年収は400万円ほど。体力的に厳しい仕事だけに、それなりの給与を得られます。

「頭よりも身体を使いたい!」という人におすすめなのが、建設現場での技術職です。自衛隊ほどではないにせよ、気力と体力を要する仕事ですから、すぐに現場になじめるはず。また体育会系の風潮も、なんだかんだと心地よく感じられるかもしれません。

もちろん怒号が飛び交う荒っぽい現場もありますが、下手をすると危険が及ぶ仕事だけに致し方ない部分です。それは自衛隊も同じですよね。とはいえ、自衛隊に比較すれば、まったくもって穏やかな範囲内ですから、恐れる事はありません。

そんな建設現場での技術職の年収は400万円をかるく超える事も可能です。やはり体力勝負の職場ですから、それなりの給与水準です。

建設現場ほどにハードじゃない方が良いという人には倉庫業もおすすめです。体育会系の文化は付きまといますが、自衛隊ほどではありません。

そんな倉庫業への転職を目指す場合、フォークリフトなどの免許があれば有利に働きます。就職援護を上手に利用して、各種免許を手に入れておきましょう。

倉庫業の年収は300万円ほどとそれほど多くはありませんが、そのぶん過剰な体力は必要ありませんし、余暇の時間はひたすら寝て過ごすなんて事もありません。その間にスキルアップして、次のキャリアへの足掛かりにするなんて事もおすすめです。

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