信用できない転職エージェントや担当者にあった時の対策

転職・就職

転職の手段と言えば、転職サイトや転職エージェント、ハローワークなどいろいろあります。中でも担当のキャリアカウンセラーがいて、直接面談を受ける機会がある転職エージェントは、特別感があるというイメージを抱いている人は多いことでしょう。

しかし、期待値が高すぎるせいか、ネット上の口コミでは「転職エージェントを使ったけど意味ないと思った」「転職エージェントは評判通りのサポートをしてくれなかった」なんて酷評をされることもあります。

残念なことに、多数存在する転職エージェントの中にはハズレがあるのは事実です。しかし、転職エージェントそのものを否定するのはもったいないことです。

転職エージェントを使って失敗したと感じている人達のほとんどは、担当者選びに失敗しています。

これを聞いて、「そもそも担当者を選んでいいの?」と驚いた人もいるかもしれませんが、選んで良いのです。それくらい転職というのは人生にとって大事なことだということは、転職者が一番分かっているはずです。

同じサービス内で担当者を変えるのに抵抗がある人は、別のサービスに登録することもできます。この記事で、ダメな担当者にあったときの対策を紹介しましょう。

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転職エージェントのデメリット

転職サイトに転職エージェントなど、それぞれのサービスにはメリット・デメリットが存在します。転職エージェントを活用するためには、メリットだけに目を向けず、デメリットも理解しておくことが大切です。では、転職エージェントとな何なのでしょうか?また、信用できない担当者(キャリアカウンセラー)の特徴も紹介しましょう。

自分の理想とする求人は選べないの!?

転職エージェントに登録すると電話がかかってきて、転職希望時期や希望職種・業界、希望年収などを聞かれます。さらに担当者(キャリアカウンセラー)との面談を通して、これまでのキャリアについて聞かれたり、自己PRについて考えたりと、より深い点について質問されます。

転職エージェントの担当者は、ここまでのやり取りを通してあなたに合った求人情報を紹介してくれます。紹介してもらえる求人の数は少ないと5件前後、多ければ50件ほどと個人差がありますが、いずれの場合も「自分で好みの求人を選ぶ」のではなく、「担当者が優先して紹介する求人情報から選択する」ことは変わりません。

ハッキリ言ってしまうと、転職エージェントは自分の好みで求人を選べないのです。

たとえば、あなたが漠然と「IT業界って興味ある、働いてみたい」と思っていても、担当者がこれまでのキャリアを考慮して合わないと判断したら、IT業界の求人を紹介してもらえることはありません。

こう聞くと、「転職サイトの方が自由度が高くて良いのでは?」と考える人もいることでしょう。しかし、転職エージェントには転職サイトにはないメリットがいくつもあります。

・担当者が自分に合った職種や業界を絞り込んでくれるので失敗が少ない
・担当者が企業に代わって人材選考を行っている側面もあるので内定をもらいやすい
・求人検索や業界分析、交渉などをいちから自分で行う必要がない

あなたの周りにはこれまでのキャリアとかけ離れた業界や職種に無謀に挑戦したり、身の丈に合わない企業に飛び込んだりして失敗した転職者はいませんか?転職サイトを使って自分だけで転職しようとすると、こうした過ちが起こりやすいのです。

ならば、ハローワークはどうか?と思う人もいることでしょう。ハローワークは地元企業を中心に探したい場合であれば使える一面もありますが、求人情報の網羅性という点では転職エージェントに劣ります。

転職エージェントには、ふさわしい人材にしか紹介しない非公開求人が多数存在するためです。また、ハローワークの応対はあくまで役所的なので、細やかなサポートを受けられる可能性は低くなります。

応募できる求人があらかじめ絞り込まれているというのは、転職エージェントのデメリットとしてたびたび取り上げられますが、見方を変えれば効率的に転職を成功させる秘訣でもあるのです。

転職エージェントは信用できないの!?

転職エージェントは、求職者は無料で登録できますが企業側は有料で求人情報を案内しています。こうした関係性から「お金を払っている企業側を優先させているのでは?」「だから転職エージェントは信用できない」と考える人もいます。

転職エージェントで満足できる求人を紹介してもらえなかったという口コミを聞いた人なら、尚更そう思うことでしょう。

しかしこれは誤解で、重要なのは転職エージェントの担当者の質です。担当者の質の良し悪しによって、同じ転職エージェントを利用した場合でもサービスに対する評価はガラッと変わります。

そもそも質の悪い担当者しかいない転職エージェントは、利用者が少なくて弱小です。求職者がお金を払って転職エージェントを利用するのであれば「せっかくお金を払ったんだし、もったいないから我慢しよう」という流れになりますが、ほとんどの転職エージェントは無料で利用できるため、合わないと判断したらすぐに別のサービスに移動します。だからこそ、評価されない転職エージェントは利用者が少なく、認知度も高くありません。

その一方で、大手の転職エージェントであれば、サービスの良さはある程度信頼できます。

あとは、その中にいる担当者1人1人の質を見極めることが重要です。では、ダメな担当者はどう見極めればよいのか、次の章でコツを紹介しましょう。

ダメな担当者の見分け方は?

転職エージェントを初めて利用する人は、担当者の質を見極めるのにある程度時間を要します。担当者の能力や提案力の良さは、コミュニケーションを積み重ねないと分からない点が多いのです。そんな悠長なことを言ってられないという人もいることでしょう。そこで、ダメな担当者を見分ける4つのポイントを紹介します。

自己中心的である

転職エージェントの中には、「なんて自己中心的な性格なんだ」と呆れてしまう人がいることも事実です。こうした担当者は、キャリアカウンセラーという肩書がありながら、人の話を全く聞くことができません。

高圧的な態度で転職に関する不安やデリケートな相談ができない、論点をずらされる、こちらの話を遮るように自分の話ばかりをする、自分の理想ばかり押し付けるなど、会話がかみ合わないと感じるポイントがあったら、その担当者は変更してもらうべきです。

転職エージェントは担当者とのコミュニケーションこそが重要なのに、これでは何のためにサービスを利用しているか分からなくなります。担当者との最初の面談や電話でのやり取りで違和感を覚えたら、その直感を信じて間違いないでしょう。

経験値の問題

キャリアカウンセラーとしての経験が少ない担当者のサービスは、利用者が満足できないケースが多いです。転職エージェントの担当者は独り立ちするのが早く、入社して数か月で複数人の求職者を抱えることが多いため、経験が少ない人は余裕がないのです。

いっぱいいっぱいになりながら、たくさんの求職者を応対しているのですから、どんなに頑張ってくれていても1人1人に対するサービスの質は落ちてしまいます。

転職エージェントを利用した経験を持っている人であれば、こちらから「この情報をください」「この件について連絡ください」と具体的に要望を出して担当者をリードできますが、初めて利用する人に同じことを求めるのは酷ですよね。

担当者とのやり取りを通して、たどたどしさを感じる、いつも自信なさげである、こちらが求める情報を十分に提供してくれない、質問に対する回答が不十分だといった点が気になった場合は、思い切って担当者のキャリアカウンセラーとしての経歴を聞いてしまいましょう。

そこで経験が浅い人は嫌だからと担当者変更を申し出るのもあなたの自由ですし、経験の浅さは理解した上で人間性を評価して担当者とのやり取りを続けるのもあなたの自由です。

担当者との連絡に難あり

転職活動は、ただでさえある程度時間がかかるものです。それに加えて、担当者との連絡がなかなかつかないようでは、話にならないというのが正直なところです。次のようなケースが何度か続いた場合は、ダメな担当者に当たってしまった可能性があります。

・メールの返信が24時間以内に来ない
・折り返し電話をするように伝えたのに連絡がない
・メールでの返信を希望してるのに、いつも電話で連絡してくる(その逆も)

メールを24時間以内に返信するというには、ビジネスパーソンとして当然のマナーですよね。それを守れないようでは、担当者をそもそも社会人として信頼して良いのかというところに疑問が残ります。

担当者がルーズなせいで、企業側が「連絡がこないなら別の人を紹介してもらおう」と判断してしまう可能性があります。

求職者も企業側も転職に時間がかかることを理解しているからこそ、連絡のやり取りはできるだけ迅速に進めることを望んでいます。それを理解していないのであれば、ダメな担当者です。

大手転職エージェントの場合、問い合わせに対して24時間以内に応対することをあらかじめ約束しているところもあります。こうしたサービスの担当者であれば、連絡遅さでやきもきさせられることはないでしょう。

自分都合・会社都合の担当者

転職エージェントの担当者の中には、自分のノルマ達成しか頭にない人や会社都合しか考えていない人もいます。そういった担当者には次の特徴があるので、比較的簡単に見抜けることができます。

・こちらが希望していない職種や業界も強引に勧めてくる
・結論を急かす

面談でこちらの要望やキャリアを伝えているにもかかわらず、これらを全く無視して「やっぱりあなたにはこの職種が向いています」と勧めてくる人には注意が必要です。

迷っているそぶりを見せたら、結論を急かして担当者のペースに持っていったり、「とりあえず面接だけでも受けてみましょう」と勝手に話を進められたりします。嫌なものは嫌だとハッキリ断る勇気を持つようにしましょう。

ただし一部の優秀な担当者は、あなたの自己PRから潜在能力を見抜いて、希望とかけ離れた職種や業界を勧めてくることがあります。

自分の担当者がどちらに当てはまるかは、あなたの不安や疑問に丁寧に答えてくれるかどうかで見極めることができるでしょう。

ノルマのために勧めてくる人は、結論を出すことしか頭になくて細やかな対応はしてくれません。一方で優秀な担当者であれば、時間をかけてでもあなたの心に寄り添ってくれるでしょう。

紹介文などの質の問題

転職エージェントを通して企業に応募した場合、履歴書や職務経歴書に加えて担当者による紹介文(推薦状)が添付されるのが基本です。紹介文は、転職後に企業や応募者が「思っていたのと違う!」とギャップを感じないようにするための架け橋の役割を担っており、次のような内容が書かれています。

・応募者の人物像
・転職をした動機
・担当者が企業にこの人物を推薦した理由
・応募者の経験やスキル

紹介文の内容は、面談などでのやり取りを通して担当者が考えます。紹介文の内容は選考を左右することもあるので、担当者の責任は重大です。

しかし残念ながら、その紹介文をしっかりと書いてくれない担当者もいるのが現状です。

原則として、企業に送る紹介文は読むことができません。封をされた状態で渡されるので、開けることができないのです。

でも、それでは担当者の良し悪しを見極めることができませんよね。そこで、企業に送った紹介文と同じものを見せてもらえるか担当者に相談してみましょう。

担当者やサービスによっては見せてもらえないこともありますが、聞いてみる価値はあります。紹介文の内容を見て、納得できない場合は担当者の変更を視野に入れて良いでしょう。

ただし、無理に見せてもらおうと頼み込むと、かえって自分の立場が悪くなります。あくまで相談というスタンスで聞いてみてください。

「求人を紹介できません!」と言われることもある!?

まれにですが、求人を紹介できないと担当者に言われてしまうことがあります。これも担当者側が悪いのではないかと疑いたくなりますが、一概にそうとは言えません。

たとえば、ハイクラスの求人しか扱っていない転職エージェントに30~40代でも正社員の経験がほとんどない人が登録したら、キャリアに見合っていないという理由から紹介してもらえないケースがあります。

このほか、企業の経営状況や景気の動向によって一時的に求人が減少するケースも想定できます。求人の数は1年の間でも激しく変動するので、その点も考慮することが大切です。

また、応募者側が職務経歴書や自己PRをきちんと書いていない場合も求人を紹介してもらえません。担当者からアドバイスをもらうかと思いますが、企業側があなたを見つけやすいように求人検索に引っ掛かるようなワードを盛り込むことを意識して職務経歴書を書くことが大切です。

これらの状況によっては求人を紹介してもらえないケースがあるので、なかなか紹介が来ないと思ったら理由を聞いてみると良いでしょう。自分が原因であれば改善すれば良いだけです。

一時的に求人が減少しているといった自分ではどうしようもない場合は、ほかの転職エージェントやサービスにも登録することを視野に入れるか、悪い時期が過ぎるまではキャリアを磨くと割り切って乗り切るようにしましょう。

転職エージェントを信用できない人の対策

周りの評判や口コミから、転職エージェントは信用できないと決めつけてしまうのは早計です。ここを間違えてはいけないのですが、転職エージェントというサービス自体は転職したい人にとってメリットが多いものなのです。

転職エージェントを活用すれば、転職時期や年収、待遇といった難しい相談を自分でやらなくても代行してもらえます。これが在職中のビジネスパーソンにとってどれほどありがたいことかは、働いているあなた自身が一番理解できることでしょう。

ただし、転職エージェントなら何でも良いというわけではありません。信用できるかどうかの見極めポイントは、担当者それぞれの能力や人間性にかかっているのです。

自分の担当者が信用できない場合は、転職エージェントというサービス自体を辞めるのではなく、別の対策を取りましょう。具体的な例を2つ紹介します。

担当を変更する

転職エージェントを使い慣れていない人は遠慮しがちですが、担当者は変更することができます。むしろ担当者変更はスタンダードと言っても過言ではなく、サービス内でも頻繁に行われていることなので、相手に遠慮する必要はありません。

場合によってはエージェント側の都合で担当者変更を申し出てくるケースもあるので、ここはお互い様と捉えましょう。

転職エージェントを使った転職活動は、担当者とのコミュニケーションが成功のカギを握っているので、合わない人に無理に合わせる苦労をするくらいなら変更を申し出てください。

ただし、「今の担当者は合わないから変えてください」と簡単にお願いするのは控えてください。担当者の変更を申し出る場合には、なぜ変更してほしいのかという理由を明確に伝えるのがルールです。

「自分が希望する業界にもっと精通している担当者に変えて欲しい」「希望する職種を伝えているのですが、毎回違う職種ばかり勧められ、理由も教えてもらえません」など、具体的に変更してもらえない理由を述べましょう。

変更の申し出は電話でもメールでも行えますが、必ず最初に「いつも大変お世話になっております」と、感謝の気持ちを伝えることも忘れないでくださいね。お客様と担当者という位置づけではなく、ビジネスパーソン同志でやり取りしているという意識を持つと、自然と柔らかい伝え方ができますよ。

他の転職エージェントに登録する

他の転職エージェントに登録するのも賢明な手段です。担当者が合わないから変えて欲しい、でも言いにくいという人も、これなら実践しやすいでしょう。

転職エージェントを掛け持ちして良いのだろうかと思う人もいるかもしれませんが、実は転職エージェントを複数登録している人は多いのです。もちろん堂々と掛け持ちしていることを担当者に伝えることは心証を悪くするのでおすすめしませんが、表に出さないだけで複数の転職エージェントを利用している人は多数派を占めます。

複数の転職エージェントを利用するメリットはいろいろあります。

・求人の選択肢の幅が広がる
・担当者を見る目が養える
・転職エージェントごとのサポートの違いを見極めることができる

中でも担当者を見る目が養える点は大きなメリットです。1社しか登録していない場合は、担当者の応対に物足りなさを感じても「これが普通なのかな」と思って遠慮してしまいますが、ほかの転職エージェントも知っていればそのような心配はありません。

むしろ、「この担当者はするべきことをきちんとしないから信用できない」といった見極めもできます。

複数の転職エージェントを登録する際は、幅広い職種を扱う「総合型転職エージェント」プラス、状況に応じて特定の業界を得意とする「特化型転職エージェント」や特定の年齢層やキャリアに適した転職エージェントなど、さまざまなタイプを選ぶと良いでしょう。

あまりたくさん登録しすぎても対応に苦労するので、2~3ヶ所くらいにとどめておくのがおすすめです。

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