最近、投資グループ「オズプロジェクト」の主犯格が逮捕されてされてましたね。橋谷田拓也容疑者や石田祥司容疑者等。このような感じでプランスゴールドアービトラージやジュビリーエース・ジェンコ、ゴッドソード等も警察沙汰になってほしいと願います。
(’22/1追記:ジュビリーエースの玉井暁さんは金融商品取引法違反で逮捕されました。)
山中武(@tyblogty)です。
マレーシアの会社が日本でも展開していた投資案件のMFCclubは、国内で180億円以上の被害を出した詐欺事件となりました。(PGA投資は500億円、冒頭のオズプロジェクトは63億円だそうです)
仮想通貨と電子マネーさらに電子クーポンを組み合わせた投資案件で注目されていたのですが、当初から評判はいまいちよくありませんでしたね。
そして予想通り日本での代表者が逮捕され、預けていた資金の目途も一切たっていません。
ここではMFCclubについて詳しく紹介していくことにします。
MFCclub(mface)とは一体どんなシステムだったのか
MFCclubはMLM(マルチ商法)で会員を募っていた投資案件です。単にmface(エムフェイス)と呼ばれることもありますね。
まずはMFCclubの内容を簡単に振り返っておきましょう。
MFCclubを発足させたMBI社はマレーシアの会社です。ただ元々はFacebookに続くSNSを開発するのが目的とされていました。
ただMBI社はMFCclubと銘打って、仮想通貨や電子マネーを取り入れた投資のMLMを日本やマレーシアを含むアジア圏で展開するようになります。
MFCclubのシステムは恐らくわざとでしょうが、ちょっとやそっとじゃ理解できないような仕組みになっています。無理やり簡単に言ってしまうと『SNS上の広告権を購入しお金を増やす』です。
まずMFCclub入会し広告権に当たるAPポイントを購入し、GRCトークンを手に入れます。
しかしこのGRCトークンは直接現金化することはできず、出金するためにはまずGRCトークンでGRCクーポンを購入し、クーポンの値段が上がるのを待ってさらにMクレジットに変換する必要がありました。
なぜトークンをクーポンに換えないといけないのかも、どこから利益が出てクーポンが値上がりするのかも全く謎ですね。
発足当時は難解ながらも出金はできていたのですが、何とその後Mクレジットを現金にできないようルール変更が行われました。
利益はWCGなる仮想通貨に換えないといけなくなりましたが、これを現金に換える手段がないため実質的な出金停止ですね。
MFCclub開始当初の評判は?
MFCclubはシステムがあまりにも複雑だったこともあり、日本で展開された当初から評判がよくありませんでした。
ただ新規会員を獲得すれば報酬が貰えるMLMだったため、大規模セミナーなどでかなり積極的に勧誘を行っていたようです。
MFCclubを大富豪輩出システムと呼び、広告権を購入するだけでお金が増やせると非現実な宣伝もされていました。
投資でMLMとくれば高確率でヤバいだろうと思う方の多いと思うのですが、2万人以上いる被害者はお年寄りの割合が大きいです。
MFCclubの最終的な評価はポンジスキーム詐欺になるでしょう。
運営は会員から集めた資金を運用しそれで得た利益を会員に配分していたわけではなく、後から入会した方の資金で先に入会した人に利益を支払っていたとみてほぼ間違いありません。
ポンジスキームでは上手くいっている間に運営が自分の懐に会員の資金を抱え込み、新規入会者が減るなどして資金が回らなくなればお金だけ持って消えてしまいます。
しかも一旦破綻してしまえば、その後自分の資金を回収するのは至難の業です。
MFCclubでも新しく出金するためのシステム改訂がされる気配は全くなく、会員の方が今後資金を取り戻せる目途はたっていないのが現状です。
MFCclubの逮捕者
MFCclubの評判が地に落ちたのは日本でmfacenに関する逮捕者が出たからです。
まず2019年3月に逮捕されたのはこちらの2人。
・吉野美穂子
・笹崎幸雄
MFCclubは組織化されたいくつもの大規模なMLMグループが存在したのですが、この2人はクラブワンというグループのトップです。
そしてさらに日本での摘発は続きこの3名も逮捕されました
・福岡忠久
・古沢顕一
・安井正子
クラブワンとは違う組織ミリオンクラブジャパンのトップですね。
罪状は詐欺ではなく不実の告知(虚偽の内容で勧誘した)と特定商取引法違反です。
さらに驚くことに、日本で逮捕者が出る前に既にマレーシアでMBI社の資金が押収され、さらに社長が逮捕され有罪判決を受けていたという情報もあります。
もしこの情報が先に日本で広まっていれば、MFCclubで騙される方が減ったかもしれませんね。
日本で逮捕された面々はMLMを行う各グループのトップたちです。ピラミッド形式で下には相当な数の会員がいたはずですが、逮捕後会員を見捨てて逃げています。
さらにグループ内で他のMLMへの勧誘が行われるなど完全に無秩序になっていますが、MFCclub出であった昔の会員仲間に勧誘されてもそのMLM案件もかなりの確実で危険なものでしょう。
MFCclubでの損失を取り戻したいと思っても、安易に関わるのは全く持っておすすめできません。
まとめ
複雑なシステムで広告権を絡めた投資を募っていたMFCclub。日本での開始当初から評判は悪く詐欺だと指摘する声もあったのですが、最終的に2万人を超える方が被害に合ってしまいました。
逮捕者が出たもののあくまで日本でのMLMのトップで、大元のMBI社は既にマレーシアから資金を押収されているため、今後会員に資金が返金される可能性は相当低いでしょう。
『一緒にお金を稼ぎましょう』と夢のような投資を持ち掛けてくる人は少なくないのですが、そのほとんどが危険な案件です。
しかもMLMは自分も知らず知らずのうちに加害者になってしまうかもしれません。
セミナーに誘われたとしてもまずは疑ってかかり、時間をかけて冷静に判断するようにしてくださいね。