噂には聞いたことはあっても、まさか自分があの社内ニートになっていたなんて…。そんなの絶対認めたくない!きっと気のせい。そう言い聞かせながら毎日会社へ行っているけれど、やっぱり間違いなさそうだ…。
そう気づいたらまずは社内ニートになってしまう原因を知り、自分はこれから仕事をどうしたいのか、前向きに生きていくためにはどう「変わらなければならないのか」について、今一度確認しておくことが大切です。
その選択肢の中には、もちろん転職も含まれます。今の環境が原因で社内ニートになっているなら、現状からスッキリと脱出し、新しいスタートを切れる状態をつくる準備を始めなければなりません。
社内ニートの泥沼環境にハマり過ぎて、自信を失って動けなくなってしまう前に、この記事を参考に「本来の自分」を取り戻し、進むべき道を見出してください!
社内ニートは虚しいだけである
毎日仕事に出かけているけれど、ひたすら「ただ会社に行っているだけ」だったと気づいてしまったら、それは紛れもなく社内ニートになっている証拠です。
会社の建物の中には入るけれど、実際働いているのかどうかと聞かれると…。丸一日掃除だけして終わってしまったり、ネットサーフィン三昧だったりとその内容は、お世辞にも働いているとは言えない状態になっているのではないでしょうか。
「遊んでいるだけで給料がもらえるなら、それもいいんじゃない!?」という声も聞こえてきそうですが、考えてみてください。
ほとんどの人が会社に必要な業務を賢明にこなしている中で、自分だけ…なにもすることがないなんて、かなり虚しいだけではありませんか?
しかも、まだまだ働き盛りのうちに社内ニートになっていると「そのうち、きっと仕事をくれるはず」などと楽観視してしまいがちです。それは危険な状態です。現実を見てください。
会社に行っても仕事はなく辛いだけ
いつもの電車のいつもの駅で降り立ち、いつものデスクへ。PCの電源を入れることが、とりあえずの1日のスタートという人は多く、たいていはそこから先の仕事があります。しかし社内ニートのPCの中には、仕事の依頼はまったくと言っていいほどありません。
他の人も同じように仕事がない状態ならば、会社の業績不振が原因かもしれません。それならば、経営状態がよくなれば改善される可能性はあるでしょう。でもその見通しが見えず、明らかに自分だけが社内ニートになっているのだとしたら…。
なにも希望が持てず、ただただ「早く終わらないかなぁ…」と暇さえあれば時計をチラ見することになってしまいます。まるで「いないかのように扱われている自分」がそこに居る…。それでは辛過ぎます。
社畜として生涯終わるだけ
社畜という言葉をご存知でしょうか。ブラック企業などで馬車馬のように、ボロ雑巾のように働かされているのに、それに見合う報酬をもらえず、休みもほとんどなし、睡眠時間さえ削られて朦朧となっていても、ひたすら働き続ける人のことです。
社内ニートとは真逆の存在なのでは?と思われがちですが、実は社畜も社内ニートも末路は同じです。辛くて大変で、孤独で、気の休まる暇さえない…。それなのになぜか毎日休まず会社に通い続けています。
ボロボロになっているのに、ほかにはもう行くところはないと「信じ込んでいる」ため、すでに心も体も病んでいる状態に気づくことさえできずに、歳だけを重ねていくのです。
会社に一生を捧げたと言えば、恰好がつくかもしれませんが、実際にはだれからの賞賛も得られません。
ストレスで神経症になることもある
社内ニートは「会社に通って、一定の時間会社に居れば給料をもらえるのだから、このまんまでいいや!」と究極の考え方をする人がいます。発想の転換というやつです。しかし、これは果たして自分の正直な気持ちでしょうか。
仕事を始めた当初や、社会人になったばかりの頃の自分を思い返してみてください。「窓際族」などと呼ばれる、仕事をしない大人を尊敬することはできなかったはずです。自分自身がそんなレベルに成り下がってしまっていいのでしょうか。
それでも「もう自分は終わってるから、まったく気にならないし社内ニート万歳だよ。ダサいおじさん上等だ」と割り切っている(つもり)とします。しかしそれはあくまでも表面上で、自分に無理やり言い聞かせているだけです。
すると食事がいい加減になったり、生活習慣が乱れたりするケースが多く、自暴自棄になりやすくなります。精神的にも健康な状態を保てなくなります。
お酒でごまかしたり、ドカ食いしたり、パチンコやギャンブル、買い物で散財したりと、ネガティブなストレス解消法を取り入れるため、逆に心も体も病んでしまいます。
神経症的な症状が出てくる人も多く、周りがみんなで悪口を言っているように聞こえたり、異常に怒りっぽくなってイライラから暴力的になってしまったり…。そうなると周りの人だけでなく、家族などの大切な人たちにも被害が及んでしまいます。
社内ニートである自分に納得しているフリをしていても、会社ではひたすら肩身が狭くなっていきます。一日中やっているネットサーフィンや、意味のない掃除などはすぐにバレ、陰口を言われたり直接嫌味やいじめを受けたりすることにもつながります。
>>職場のイジメで孤立被害に悩んでる人!陰湿なイジメ対策は?
そして社内ニートは自分には関係ないと思っている人に警告します。仕事に対しての姿勢のいい加減さや、積極性の無さは社内ニートにされる条件に当てはまるからです。
「適当にやって給料もらえるからラッキー!振られる仕事も簡単なものだし~!」なんて喜んでいる場合ではないのです。社内ニートになりかかっているか、もうすでになっているかもしれませんよ。
社内ニートから脱出する方法
社内ニートは辛いだけだし、人間としての存在価値が極端に低くなるため心も体も病んでしまうことをお話ししてきました。しかし「実際にはなかなか現状から抜け出すことができない!」という声も多いのです。
劣悪・最悪なはずの職場環境や自分の立ち位置にいてもなお、人間というのは「慣れていきます」するとその環境こそ良いところなのかもしれないと考えるようになります。
つまり社内ニートになっている自分を正当化するために「これでいいのだ」と納得させてしまうのです。
そして社内ニートを続ければ続けるほど、今度はその環境を変えるのが怖くなってしまいます。やがて転職は難しい年齢にまでなってしまいます。
「仕事はないけど、こんな自分が行ける会社があるだけマシ」などというに、自分を落として落ち着くのです。一時の都合の良い方に流されてしまわないうちに、なんとか脱出しなければなりません!
仕事をしてるフリはNG
社内ニートとして会社での時間をやり過ごすためには、懸命に「働いているフリ」をするという人がほとんどでしょう。パソコンを真剣なまなざしで見つめながら、いかにも何かを考えているかのように独り言をブツブツ、立ったり座ったり忙しそうに動き回ったり。
そんな働いているフリをして一日をやり過ごす…。そんな生活が一体何年続けられるでしょうか。なにより仕事をしているフリは、自分では大丈夫と思っていても周りにはすっかり「バレています。」
そんなウソの仕事をしに来ている人に対して、周りの人はどう思うでしょうか。嫌味な態度や仲間外れにして除外し、一日も早く退職に追い込もうとするパターンが多くなるでしょう。
または、誰もやらないような生産性の極めて低い仕事をエンドレスで振られる場合もあります。
人間関係の再構築
会社生活において、人間関係がうまくいっていれば社内ニートにはなりにくいと言われています。会社での態度や仕事のやり方のことで問題を起こしたことはないでしょうか。ちょっとしたきっかけで人間関係がもつれやすいのが会社という組織です。
まわりとのコミュニケーションがうまくいっていれば、多少のミスをした時にも乗り越えられます。そうやって働きながら、社内の人間と連携を取りながら経験を積んでいくのです。
すると、社内の動向もわかるため、社内ニートになりそうなきざしが見えても、早めの対策を取ることができたでしょう。「今からではもう無理」なんて言わず、社内での人間関係を再構築する努力や工夫を始めてみるのも一つの方法です。
社内ニート状態だからと言って挙動不審になって孤立してしまわないうちに、少しでも話せる人と世間話でもよいのでコミュニケーションを意識して取ってください。挨拶から見直すのです。
>>職場の人間関係に疲れた人!仕事を辞める前の対策は?
嫌な上司・嫌な先輩ともうまく付き合う
仕事をする上で、すべてが自分と気の合う人ばかりという環境はまずあり得ません。とんでもなく嫌な奴だと感じる上司や先輩が社内に居るのはまだしも、自分の直属として毎日近くで接する立ち位置に来ることは大いにあります。
「あぁ~嫌だな~」という表情、態度、とげのある対応はよくありませんが、それならまだマシで、そんな苦手な存在から「逃げてしまう」のが社内ニートになりがちな人の特徴です。
その結果、仕事をやっていく上での大基本である「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」からも逃れることになるため、ミスや損失が続出してしまいます。関わりたくないのに、長々と注意せざるを得ない関係性ができ上がってしまいます。
苦手な相手を無理に好きになる必要はまったくありませんが、大人な対応を心がけて、必要なことは怖がらずにきちんと伝える、仕事のためだと割り切って「うまく付き合う」ことが大切です。これはどこの会社にいっても同じです。
仕事に対するやり方や考え方を改める
社内ニートになったのは、すべてが自分のせいとはかぎりませんが、このままずっと社内ニートでいるのはごめんだと思うなら「脱出方法」を考えなければなりません。そのためには、これまでの自分の仕事に対する姿勢や方法について見つめなおす必要があります。
まずは自分の仕事ぶりを振り返ります。これは業務についてだけでなく、周りの同僚や上司に対しての態度も含まれます。就業規則をきちんと守れてなかったり、挨拶なども適当だったりしたのではないでしょうか。
そのうえで、業務でミスを犯しがちなポイントや、そうなった際の謝罪の言葉や反省のときの態度、その後のフォローはどうだったのかまでも思い出してください。
そして、そんな自分に罪悪感を持つのではなく「新しくやり直そう」と考えることです。積極的に次の仕事を貰うために打診したり、ダラダラと社内で過ごしたり無駄な残業をしないためにも、勤務時間内で仕事が終われるように意識してみたりするとよいでしょう。
周囲の期待以上に仕事で成果を出す
社内ニートであっても、依頼される仕事が少なからずある状態ならば、その仕事を相手の期待以上に仕上げる努力をしてみましょう。ほんの小さなことでも構いません、雑用でも馬鹿らしいと考えずに、一生懸命取り組んでみてください
「どうせ社内ニートなんかに誰も期待していないだろう」などと腐らずに、相手が思う以上の成果を上げてみせるのです。
誰も仕事を振ってくれないと言うのであれば、自分から「何かできることはありませんか?」と雑用でもよいので引き受けたい、役に立ちたいと言う姿勢を見せて仕事を得るように工夫してみてください。
イエスマンになる
これは最後の手段と言ってもよい方法です。上司などの指示、なにげない頼み事、世間話に至るまで、すべて「イエス」で答えるのです。相手を否定することを一切言わない、いわゆるイエスマンですが、これは思っている以上に難しく厳しいのが特徴です。
イエスと言われた相手は自分を肯定されたと感じ、気持ちよく過ごせるようになるため、多少当たりがソフトになったりするかもしれません。
しかし、結果を出さなければならないものを快く「イエス」と引き受けた場合、イエスと言った側に責任がのしかかってきます。根気よくイエスマン生活を続けることが功を奏する場合もありますが、失敗して自分の首を絞める可能性もあるのです。
イエスマンをやってでもなんとか社内ニートから抜け出して、居続ける必要性のある会社ならば、この方法を試してみてもよいでしょう。流れが良い方向に変わるかもしれません。
しかし、ただただストレスを感じるだけだったり、イエスを言った相手が図に乗るだけだったりするなら、そこはもはや、あなたの居場所ではないということです。自分を生かせる新天地を探しに今ある環境から脱出する勇気の火を灯してください。