期間工はきついぞ!辞めたくなる理由

仕事の不満

求人雑誌や広告を眺めていると期間工の募集がたくさん出ている時期がありますよね。他と比べて時給もいいし、寮も安く使えるみたいだし、応募してみようかな…と思ったことはありませんか。

ちょっと待ってください、確かに高時給や好待遇は魅力的ですが本当にそれだけで飛び込むのはキケンです。

・高時給
・寮は格安
・仕事は簡単、すぐに覚えられる

こんなキャッチフレーズばかりに目が奪われがちですが、働くならメリットばかりではなくデメリットもしっかり把握しておくべきです。

今回は、期間工がキツくて辞めたくなる理由をご紹介!もちろん勤務先・配属先によって環境は変わります。すべてが当てはまるわけではありませんが、迷っているなら参考にしてみてくださいね。

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期間社員をきついと感じて辞めたくなる理由

給与の良い仕事を辞めたくなる理由とは何でしょうか。重労働や人間関係など、どこにでもありそうな理由ももちろん含まれています。

ここで特徴的なのは、単純作業やシフト勤務だからこそのキツさを理由としたもの。これを見ることで期間工の職場環境や生活環境を知ることができますよ。

過酷な重労働での過労

配属される場所にもよりますが、キツいところに当たると慣れるまではかなりツラいでしょう。時給が高いだけあってバタバタ走り回ったり、重い物を抱えるような持ち場が存在するのは事実です。

しんどいのは、オートメーション化が進んでいるためラインのスピードに合わせなくてはいけない点。要領が悪くモタモタしているとあっという間に仕事がたまってしまいます。

ラインを止めるわけにいかないので助けてくれる人はいますが、いつまでも頼るわけにはいきません。

これが8時間続くので慣れないうちは常に追われているような感覚で仕事をしなくてはならず、精神的にもかなり疲労するはずです。精神的疲労は肉体的な疲労を倍増させるもと。どんなにしんどいか想像つきますよね。

しかも期間工の募集があるのは繁忙期であることが多いので残業が発生する確率は高いといえます。

精神的に追われながらの肉体労働、残業付き。これは辞めたくなってしまうのも分かります。

悩む人間関係

意外と悩みを抱えている人が多い項目は人間関係。オートメーションで流れてくる仕事を次々こなしていけばいいだけだから、人間関係なんて気になる?と思ってしまいがちですが、これは社会で働いている限り逃れられない悩みです。

オートメーションといっても管理しているのは人間ですから、そこには期間工を束ねる長は存在しますし、ラインに入ると同じチームや組の仲間だっていますよね。

話さなくても仕事はできますが、何のコミュニケーションもとらずに8時間もの間黙ったまま単純作業を繰返すというのは苦行でしかありません。

作業服というお揃いの服を着ていると、よけいにコミュニケーションがとれないことがしんどく感じるのですから不思議なものです。

周囲にたくさん人はいるのに、話したくても話す人がいないというのはツラいですよ。

孤独感

職場で人間関係が上手くいかないことほど嫌なものはありません。上司や先輩と合わずチクチク言われるのも冷たくされるのもしんどいですが、期間工の悩みは少し違うようです。

基本的に流れてくる仕事をこなせばよいわけですから、他の人と話す必要がありません。黙々と仕事をして時間がくれば帰る…適度なコミュニケーションはストレス解消になりますから、その機会がないというのはモヤッとしてしまいます。

またラインのスピードについていけず計画したノルマをこなせなかったりすると、上司に注意を受けたりチームの連帯責任になったりする場合もあるとか。

そうなると話しかけられるのは叱られる時だけで、話したこともないチームのメンバーには迷惑をかけている状態になるわけで精神的に追い詰められます。

もともとあなた自身が積極的な性格だったり、フォローしてくれる人が周囲にいれば問題ないのですが、消極的な人が事務的な対応しかしない場所に放り込まれると孤独感に苛まれる可能性が大きくツラいでしょう。

逆に人間関係を煩わしく感じるような人で、ただ黙々と仕事をこなせるようであれば、居心地の良い職場と言えるかもしれません。

前職で厳しい営業ノルマを課され一日中外を歩き回って、上司からのハッパにも叱責にも疲れ果てたという人ならば安らぐ職場であることうけ合いです。

訳ありの人も多い

あくまでも可能性の問題なので、そういう人が集まっているという意味ではありません。

求人を見たことのある人は分かると思いますが、期間工の魅力はなんといっても短期間で稼げること。「入社祝い金」とか「満了金」という言葉もよく見かけるはずです。

企業側はとにかく多くの人数を採用したい、体力があってすぐに辞めない人が欲しい。期間工なので正社員ほど選考も厳しくありません。簡単なテストと面接くらいで、職歴等を詐称していても発覚しづらいといえます。

つまり理論的には、いろんな経歴をもった人がお金目当てで潜り込みやすい環境ということ。

引きこもりだった人が社会復帰の第一歩として申し込むこともあれば、大きな借金を抱えた人が返済のため入ってくることもあります。

もちろん中には開業資金を手っ取り早く貯めたいという志の高い人もいるのですが、期間工の中にはシェアハウスタイプの寮をあてがわれ、知らない人といきなり二人暮らしという環境に放り込まれる人もいます。

しかも、お互いの生活ペースが重ならないようにという配慮から昼勤と夜勤をペアにしている会社もあるので、同居しながらも顔を合わさないというなんとも奇妙な具合に。これではトラブルも起こりやすいですよね。

相手がコミュニケーションをとりづらい人ならなおさらです。

逆に同居人と仲良くなりすぎて借金の申し入れをされたり、うっかり部屋の鍵をかけ忘れて物がなくなるといったことも起きているとか。

すべてを疑えとは言いませんが、自分の部屋以外は外くらいの感覚で物やお金の管理をきっちりした方がトラブルは起こりにくいでしょう。

心を病む?単純作業による弊害

単純作業というと、簡単で頭を使わなくていいし楽そうというイメージがありますよね。確かに間違いではありませんが、それを長時間、毎日続けるとなると話は別です。

とにかく時間が経つのが遅いというのがネックでしょう。もう1時間経ったかな…と時計を見ると、15分しか経っていない。そんな時間の流れの中で延々仕事をするというのは苦痛以外の何物でもありません。

中には単純作業が得意で、ずっとやっていても飽きないという人もいます。そういった人は単純作業の中にも小さな目標だったり、こだわりなどの楽しみを見つけるのが上手なので苦痛を感じないのです。

あとは給料が入ったら何を買いにいこうか、どこに遊びに行こうかというポジティブな方向の考え事しかしない人。こういうタイプはどこに行っても強いです。

コレといって物欲もなく、飽きっぽくて作業中はついつい貧乏ゆすりをしてしまうような人は要注意。経たない時間とにらめっこしているようなタイプの人が単純作業に入ると日が経つにつれてイライラが増していき、心を病んでしまう可能性が高いでしょう。

肉体の疲労と違って精神的な疲労は回復方法が人によって異なります。自分に合ったストレス解消法を把握していれば問題ありませんが、考えても出てこないという人は働き始める前に見つけておいたほうが身のためです。

仕事中に突然暴れ出す人や奇声を発する人がいるというネットで見かける「工場あるある」は、精神的に耐えられなくなかった人が爆発してしまった瞬間と言えます。

面接を受ける前に自分が単純作業に耐えうる性質かどうかをしっかり判断しなければ、入ってツラいのはあなたですよ。

労働災害のリスク

工場で機械に囲まれての仕事は一歩間違えれば大けがをするリスクをはらんでいます。特に単純作業は気が緩みがちになるので反応も鈍くなり、挟んだり巻き込まれたりといった労働災害とは隣り合わせです。

相手が機械だと、挟まったからといってすぐに止まってはくれません。セーフティ機能はあるかもしれませんが、物を作るための機械であって人間をサポートするための機械ではないので怪我も大きくなりがちです。

単純作業だと生涯貧乏なまま

期間工という期間限定の増員だからこその単純作業です。体力的にも精神的にもキツいので高給ですが、それも長くは続きません。

期間工はどんなに長く続けても35ヶ月です。

満了したら満了金でまとまった金額を手にすることができますし、失業保険も3ヶ月待たずに受けられるようですが、そこでモタモタしていると翌年にはびっくりする額の住民税や健康保険料の請求がくるという落とし穴があります。

良い給料をもらうなら、継続的にもらい続けないと税金貧乏になってしまうのがつらいところですよね。

期間工をどれだけ繰返したところで、仕事内容が単純作業ではキャリアとして認められません。かえって「それだけ同じところに期間工で勤務して、どうして正社員に誘われなかったの?」と思われるのがオチでしょう。

期間工は体力を使う部署もあるので、どうしても体力のある若者が採用されやすい傾向にあります。若くて声がかかるうちに、スキルを身につけたり正社員を目指すといった努力をしておいたほうが身のためですよ。

労働環境はうるさく暑く臭い

配属される場所、扱う物にもよりますが、工場はどちらかというと機械の合間に人が入って働いているイメージです。

機械ではできない部分を人が補う形なので、まずは機械ありき。ですから人間が働く環境よりはどうしても機械が正常に動く環境が基準になっているといえます。

一日中機械音が鳴り響くような場所も大変ですが、中でも夏にクーラーのない現場の厳しさは言うまでもありません。一年中長袖、保護服を着るような持ち場は特に地獄です。

二時間に一回の休憩があるとはいえ、体にたまった熱はそう簡単に逃げてくれません。

男性の多い場所で汗の流れる現場は必然的に臭いがこもりがちになりますから、油の臭いもプラスされるとニオイに敏感な人にもキツい職場と言えるでしょう。

もちろん企業側も労働者を熱中症にさせたいわけではないので、スポットクーラーを設置したりと対策はたてていますが、どのくらいの数が配置されているかは疑問です。

今の時代、子どもの頃から夏はクーラーの効いた部屋で過ごすのが当たり前という人も多いはず。もし、自分は極端に暑さに弱いという場合は、面接できちんと確認しておく必要がありそうです。

解雇のリスク

そもそも期間工は期間限定の要員なので、途中解雇というのは考えにくいことではあります。仕事がなければ、期間工の募集そのものをしなければよいからです。

人手が欲しいから高給で人員を募るわけですが、もちろん期間中に突然リーマンショックレベルのことが起これば真っ先に切られる可能性はあります。

期間工という雇用形態の性質上、基本的に本人が継続を望めば90%以上の確率で更新されるようですが、あまりにも遅刻・欠勤が多かったり、持ち場を変更する等の配慮をしても支障をきたすほど仕事が遅い・できない場合はまれに拒否されることもあります。

期間工の募集をみていると食と住がほぼ無料ではないかと思えるくらい手厚い援助があったりします。加えて給与が良く、お祝い金や満了金など実に至れり尽くせりです。

企業側も出す物を出して雇うわけですから、辞めて欲しくはありません。特に入社お祝い金などは何十万というお金が入社すぐに支払われる場合が多いので、働く期間が短いほど企業は損です。

現場でチームをまとめる社員も、あまりにも自分の配下で早期離職者が多いと上から睨まれます。

つまり、期間工を解雇して得する人は誰もいないのです。確かに正社員を目指しても条件をクリアしないとなれませんし期間限定の雇用なので安定しているともいえません。

ただ解雇のリスクが高いかどうかは、景気とあなた自身の勤務態度によりけりなのです。

嫌な夜勤

夜勤が好きな人はなかなかいませんよね。できるなら昼働いて、夜はしっかり休みたいというのが本音です。

期間工は給与が良い反面、二交替や三交代勤務がほとんどです。一週間ごとの時間帯入れ替わりに体がついていかず、不眠症に悩む人も多いとか。眠れなくても時間になれば仕事に行かなくてはならず、しかも単純作業なので辛さに拍車がかかります。

昼間に眠れない人にとっては、睡眠不足を引きずりながら働かなくてはならない厳しい環境なのです。

もちろんデメリットだけではなく、夜勤には「夜勤手当」という金銭的なメリットがあります。お金が必要な人にとっては大きなメリットですよね。昼でもしっかり睡眠がとれるから大丈夫!という人は苦にならないでしょう。

ただ昼夜逆転の生活を一週間おきに続けた結果、自律神経のバランスを崩して自律神経失調症を患うケースは多く見られますし、カナダでは心筋梗塞や脳梗塞のリスク増加が認められています。

いくら高い給与をもらっても体を悪くしたのでは意味がありません。期間工は正社員になれなければ35ヶ月が限度なのでここで体を壊しても良いことは何一つないのです。

人によっては嫌な寮生活

プライベート空間をもつのが当たり前になっている今日、寮といえど数人で一部屋というところは見当たりません。

完全個室で風呂・トイレ・キッチンも部屋内についているタイプ、個室で風呂・トイレ・キッチンは共用タイプと色々ありますがいずれも個室です。運が良ければ完全個室で家具付きの部屋をあてがわれるものの、風呂・トイレが共用というのがスタンダードでしょう。

寮と工場の往復は専用バス、食事代の補助付きと大盤振る舞いの企業もあります。ただ、それだけの待遇を受けていても寮生活の善し悪しを決めるのは結局「人」ですよね。

洗濯をしたいときに他の人が使っていたり、トイレに行けば誰かに出会ったり、慣れないうちは自分のペースだけで生活できない・仕事が終わっても他人に気を遣うというところにストレスを感じる人も多いようです。

友達でも知り合いでもない人と生活を共にするのですから緊張もしますし、顔を合わせても言葉も交わさない関係であれば疲れるだけですが、気軽に挨拶したり世間話ができるような関係が持てる相手であれば、共同生活を楽しく過ごすのも夢ではありません。

・隣の生活音が気になる
・トイレ・洗面台等、使ったあとが汚い
・休みの日に顔を合わせるのがイヤ

寮生活を苦痛に思う理由を見てみると、基本的にあまり社交的ではない人や部屋で静かに過ごしたい人に寮はキツいのかなという印象を受けます。あとはマナーの悪い人と共用スペースが重なるとツラいのはよく分かります。

・お金がかからない
・掃除の必要がない
・仲良くなると愚痴話や相談もできるので心強い

逆に、寮生活をエンジョイしている人は生活費がかからないことを一番の理由に挙げることが多いようです。生活費がかからなければ入った給料を思いのままに使えるので、そこは魅力的ですよね。

あとは寮のタイプにもよりますが、人数が多くて大浴場とか食堂が完備されている所などは共用スペースの掃除をする人がちゃんといることがほとんどなので、誰かが汚したままで不愉快な思いをするということもないのもチェックすべきポイント。

寮生活を楽しむポイントは寮のタイプや周囲の人間と自分の性格が合っているかどうかです。さすがに人は選べませんが、なるべくストレスフリーな環境を手に入れるためにも入社する前にきちんと確認しておくのは重要ですよ。

期間工の社会的信用は低い

期間工はその名のとおり期間限定の従業員。長くて35ヶ月、3ヶ月ごとの更新です。企業の直接雇用ではありますが、いずれ辞めることが分かっているので社会的信用となると高いとは言えません。

いくら給料がよくてもあくまで期間限定、途中で更新がなければ終わりですし、満了まで勤めても次の仕事にありつける保証がどこにもないからです。

アルバイトやパートより高いランクのクレジットカードは作りやすいかもしれませんが、正社員よりは限度額が小さいですし、住宅ローンとなると厳しいのが現実。

結婚したくても期間工ではなかなか相手も首を縦に振りにくいですよね、親御さんの説得も難しそうです。

厳しいですが「継続」の欠落は、社会的信用にとって大きな痛手です。信用を得たいのであれば、正社員を目指した方が確実ですね。

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