郵便局はブラック企業?郵便局を辞めたいなら転職だろ

仕事の不満

郵政民営化により公務員ではなくなったとはいえ「公務員みたいなもの」という目で見られがちな郵便局員。

愚痴を言おうものなら「郵便局で耐えられないならどこに行ってもダメ」と詰られ、辞めたいと泣けば「日本有数の大きな企業に就職できたんだから」と諫められ、出口のない箱に閉じ込められたような気持ちになってしまいますよね。

挙げ句の果てに「きちんと休日があるだけまし」と言われれば泣きたくもなります。

転職したいとは思うものの郵便局での経験がどんなところで活かせるのか分からないし、職歴としてどんな評価をされるのか正直心配。やっぱりキツくても郵便局に残るべき?でも今の状態が何年も続くと思うと耐えきれないし…なんて堂々巡りはもうやめましょう。

郵便局員として当たり前と思っていたことが、意外にもスキルとして評価されることはあるんです。

精神的に潰れそうなら立ち止まって違う道をさがしてみませんか。今までの苦労も無駄にせず、むしろプラスにして働ける、そんな仕事がきっと見つかりますよ。

郵便局はブラックだ!辞めたい!と思う理由

サービスを受ける側として郵便局に行ったときにはどちらかというとホワイトな印象の郵便局ですが、ネットで検索すると意外にもブラックな情報ばかりが目につきます。

  • ノルマが尋常じゃない
  • 自爆営業
  • サービス残業
  • 人間関係が悪い
  • 給料が安い

年賀状のノルマが大変で自爆営業をせざるを得ないという郵便局員の話はよく聞きますしテレビで話題にもなりましたよね。特に人口が少ない地域では局員同士が少ない客の取り合いをして、局内の雰囲気がギスギスしている所もあります。

[char no=”4″ char=”怒りの岩田”]興味深いのは郵便局員の中に「一度もノルマを達成したことないけど、何も言われない」という人もおり、どうやら局のトップである局長によって人間関係もノルマに対する取り組み方もずいぶん違うところです。

仕事をろくに教えてもらえないという人もいれば、逐一親切に教えてもらえるという人もいて、郵便局ごとにここまで差があるのかと驚いてしまいます。

これからずっと働くつもりで飛び込んだ職場ですから、配属の運が悪かったと諦めるなんてできません。同じ郵便局なのに、あっちの局は楽しそうでいいなあ…と他を羨みながら働くのは本当にツラいことですよね。

今は昔(公務員)と違って楽な仕事ではありません

もう公務員じゃないし民間企業なんだから忙しくて当たり前と言われる郵便局ですが、実は民営化前も独立採算制だったためもともと「自分の食い扶持は自分で稼ぐ」という機関でした。

当然営業ノルマも厳しく世で言う「公務員」のイメージとはかけ離れていたわけですが、民営化されてからはさらに利益追求が激化していきます。

一方、スマホで気軽にメールのやりとりができるようになるとハガキの需要は激減。一番売れていたはずの年賀はがきも年々右肩下がりなのは誰もが知っていますよね。

需要がどんどん下がっているものに毎年「目標」という名で大量にノルマが課される、郵便局員が口をそろえてノルマがキツいというのはこういった事情があるのです。

天候問わず一日中バイクで走り回る配達業務も過酷で夏は熱中症と隣り合わせ、冬は極寒の中を配達せねばなりません。車でも大変ですが、バイクの場合は風をもろに受けるので体力の消耗は桁違いです。

郵便屋さんと聞くとのどかな印象を受けますが、その実とても忙しくキツい仕事で決して楽ではありません。

無理やノルマや自爆営業

郵便局員が大量の年賀はがきを自腹で購入しているという噂はよく聞きますよね。実は営業ノルマがあるのは年賀はがきだけではありません。

お中元やお歳暮のカタログギフトや暑中お見舞いはがきにもノルマがあります。最近ではノルマではなく「目標」になったようですが、実情は変わらないというのが本音でしょう。

上層部からは「自爆営業の禁止、しないように」などと規制されますが、ほぼほぼ全ての社員がなんらかの自爆営業をしています。

それだけ上層部が設定した数字をクリアするのが困難なノルマなのです。
大口の顧客(議員や大手の会社)を見つけた運のいい社員は、自爆営業無しでもやっていけますが。(田舎の配達員はそういう運に恵まれにくいです。)

特に社員登用試験や昇進試験を受ける人にとってはノルマをこなしていることが暗黙の条件のようで、自腹でノルマをクリアすることが常態化しているところもあるようです。

毎年9月に入ると、郵便局員に『年賀はがきを〇〇枚売れ』という個人指標という名の販売ノルマが課せられます。
まぁ全収入の1割を占める大イベントなのでしょうが、それに合わせて大量の年賀はがきを売るように言われます。

ちなみに僕は最低1万枚以上~2万枚。
これは社員登用試験に向けてアピールしろという意味でもあるそうです。「普通にやっているからそれより少ないとダメ」というもの。

引用元:http://mysimasima.com/compare/nenga-noruma/

都会の郵便局ならば営業する先もたくさんありますしまだ希望は持てますが、都会ですら簡単にさばけるような量ではないのです。人口の少ない田舎の郵便局で同じようなノルマを言い渡された日には「自腹で買え」と言われるのと大差ありませんよね。

>>営業職のストレス6選!ストレスでうつ病になる前に転職する

ノルマを達成してもインセンティブはありません

営業職で働く人たちが厳しいノルマをクリアしようと頑張るのは、報奨金があったり歩合給という見返りがあるからです。

目標という名のノルマに対する見返りが「よくできました、次はもっと頑張りましょう」では頑張る気も失せますよね。

郵便局の場合、求人には「営業、勤務成績に応じて手当が支給されます」と明記されていますが具体性はなく、現場からやりがいがある!といった類いの声は一向に聞こえてきません。おそらくノルマの割に得られるものが少ないのではと推測できます。

そもそも営業専門ではなく窓口業務や配達など各々が自分の仕事を持っているわけで、片手間でこなすには多すぎるノルマの量と見返りの少なさはどう考えてもデメリットでしかないのです。

切手を買いに窓口へ行ったら局員が血眼になってカタログギフトや年賀はがきをアピールしてくるなんて怖すぎますよね。事実、行くたびにしつこいと怒られた局員もいるようで気の毒になります。

給料はよくありません

郵便局員は「総合職」「地域基幹職」「一般職」の3コースに分かれています。私たちが言ういわゆる郵便屋さんは、地域基幹職や一般職で働く人にあたります。

27歳女性・新卒入社・6〜9年目、日本郵便株式会社の給与明細

20歳男性・新卒入社・3〜5年目、日本郵便株式会社の給与明細

画像引用元:https://kyuyo-gazou.com/company/114/

地域基幹職は転勤があるので、昔から長くいる局員さんというのは転勤のない一般職の人の可能性が高いです。

地域に一番馴染みのある人たちですが給料は最も低く、地域によって初任給は異なるものの手取りは約13万から15万くらい。職場の局近くに住んでいて独身ならば付加される手当も少ないでしょうから、自爆営業なんてしていたら手元にいくらも残りません。

>>20代、30代の正社員で手取り月給13~15万円(年収200万円)なら転職だろ!一人暮らしや預金、結婚はできるのか

>>正社員で40歳なのに手取り25万円はダメだろ!旦那が40代手取り25万円なら転職させろ!

郵便局が嫌なら転職すればいいけど転職先にはどんな仕事がある?

配属された部署や局によるところも多いので配置換えの希望を出してみるのもひとつの方法ですが、受け入れられるとは限りません。

地域基幹職の場合は転勤もあるので新天地に期待をしつつ今は我慢するという選択肢もありますが、一般職は転勤がないので逃げ場がなくツラいですよね。

就職したなら定年まで!というご時世でもないので、精神的肉体的に病むくらいなら転職を考えた方が賢明です。病むまで頑張っても会社が責任を取って面倒見てくれるわけではありませんから、病むだけ損ですよ。

転職を決意して最初に気になるのは「郵便局に勤めていた」という職歴が転職活動にどれだけ役立つのかというところ。経験が活かせる場所があるなら嬉しいですし、やる気もでます。

配送・窓口・JP金融アドバイザー・地域基幹職の4パターンに分けて、それぞれの特性を活かしたオススメの転職先を見ていきましょう。

配送の人

配送を担当している人の強みは地域の地図が頭に入っているところと、配送のイロハを知っているところです。郵便局では大量の手紙やカタログなどを配達するため、あらかじめ配達するルートを作成して配達していきます。

普通に仕事をしているだけで担当区域に関してはかなり詳しくなっているはずですよね。

それを活かすには宅配会社のドライバーやタクシードライバーが最適です。たとえ担当していた場所とは違っていても仕事のやり方を知っているというのは大きなポイントで、即戦力として歓迎されます。

窓口の人

窓口対応をしていた人が身につけているスキルといえば接客です。特に郵便局の窓口接客はテキパキとしつつも笑顔があり、適度に雑談なども上手な人が多い印象を受けます。

郵便局が大好きなお年寄りが多いのは、おそらく窓口に座る彼らの接客スキルのたまものでしょう。

このスキルを活かすには販売業や接客業が最適といえます。郵便局の窓口なら敬語はバッチリですし、忙しい合間をぬっての営業は「簡潔な言葉で軽くオススメする」といった警戒感を抱かせない接客スタイルを確立しているので喜ばれるポイントでもあるのです。

JP金融アドバイザーの人

金融アドバイザーとして厳しいノルマのもと働いていた人たちは、そのまま保険の外交員や金融機関などで経験を活かせます。

特に証券外務員やファイナンシャルプランナーの資格を持っていてノルマもこなしてきたなら転職にも強いといえるでしょう。

郵便局では資格を持っていてもいなくても変わらなかったでしょうが、職場によっては資格手当をもらえるところも多いですよ。

地域基幹職の人

地域基幹職はいわゆる役職候補ですから、転職時にかわれるのはその指導力や企画力といったものになります。

自身が営業指導をした結果どのくらい伸びたとか、こんな企画提案をしてこんな成果を出したとか、そういった話は面接でも興味をもたれること間違いなしです。

営業や接客そのものというよりは上に立って全体を見るような視野の広さが身についているので、管理職向きであるといえるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました