日本の首都であり、世界的に見ても巨大な都市である東京。一度くらいは東京に住んで、働いてみたいと考えた事がある人も多いのでは?
東京には様々な職業があり、多くの求人にあふれています。また東京での生活は様々な魅力も多く、そこで仕事をすることには様々なメリットがあります。
とはいえ、東京で働くことにはもちろんデメリットだって存在しています。ここでは、東京で働くことのメリットデメリットを余すところなくご紹介。
東京で就職する際に注意したいポイント、住む場所を選ぶ際のチェック項目、東京で働くことによる問題点から、東京で働くことの魅力まで、転職を考えている人に役立つ情報満載です。
東京で働くことを少しでも検討しているのであれば、ぜひ本記事をチェックしてみてください。
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東京で働くデメリット
さて、今回は地方から東京への転職をおすすめしているのですが、もちろんすべてが良いことづくめではワケではありません。まずは東京で働くことのデメリットからチェックしてゆきましょう。
バカ高い家賃(劣悪な住宅事情)
地方から東京に移住した場合にまず驚かされるのがバカ高い家賃です。恵比寿や吉祥寺など、人気の駅近くに住もうなんて考えますと、1ルームなのに10万円以上なんてことも当たり前。
たとえ人気の駅でなくても、交通の便が良ければ7万円台といったレベルです。7万円台と言えば、地方であれば、ファミリー向けの物件が借りられるお家賃ですよね。
それだけ高い家賃を払いつつ、東京ではとにかく部屋が狭いのが普通です。例えば台所のコンロは1つしかなく、シンクは鍋を一つ入れればいっぱいに…なんて家も。
これではカップラーメンを作るのが精いっぱい。とても自炊どころではありません。料理が好きという人にとってはかなりつらい環境です。
家賃を少しでも抑えたいとなると、状況はますます悲しいことに。お風呂とお手洗いが一体となったユニットバスとなったり、やたらと日当たりが悪かったり、東京なのにどこの駅からも遠かったり…。それらは快適な住環境とは言いづらいものです。
なお、高いのは家賃だけではありません。駐車場代もとにかく高い。不動産屋に貼られている広告で「ちょっと安めの物件があるな」なんて思っていると、それは大体駐車場です。
ですから都心部に住みながら車を維持するというのは恐ろしく贅沢な事。都内を走っている車は高級車ばかり。表参道で信号待ちをしている車はたいていベンツかレクサスで、たまにフェラーリなんて状態です。
釣りやゴルフなど、趣味でどうしても車が必要という人は、都心部を遠く離れて住む人も多いもの。都内の職場へ向かって毎日往復3時間以上…。家賃や駐車場代を抑える事はできますが、これもなかなかに大変です。
なお、これから東京に移る人であれば、どこに住むかをとにかく入念に考えてください。決して人気の街だからなんて理由だけで選んではいけません。
近所にスーパーが無かったり、通勤電車が信じられないくらい混んでいたり、職場までの乗り換えがやたら不便だったりなんて事も多々あるものです。
特に注意したいのが新宿や池袋などのターミナル駅での乗り換え。ラッシュ時には人の流れが川のようになり、それに逆らって移動する事は不可能です。ちょっとあっち側に行きたいのに…と思っても、大きく迂回せざるを得ず、無駄に通勤時間がかかるという事も良くある話です。
いずれにしても、どこに住むのかは慎重に。それだけで日々の生活が大きく変わるものです。
人・人・人
東京はとにかく人だらけ。週末に限らず、平日ですら「なんでこんなに人がいるの!?」というほどに人が街にあふれています。渋谷のスクランブル交差点は特に有名ですよね。夕方になると、テレビで見かけるあの光景が連日のように繰り広げられます。
慣れてしまえばなんという事も無いのですが、慣れるまではあまりの人の多さに人酔いしてしまうこともしばしば。人酔いしてしまうほどではないにしても、人の多さだけで疲れた…なんてことも多いものです。
なお、東京ではあまりにも人が多いので、人とぶつかることもしばしば。その際に東京の人は基本的に謝りません。謝ってもきりがないため自然とそうなるのですが、地方から出てきたばかりの人はまずこれに驚かされますので覚えておきましょう。
また、とにかく人が多いため、何かあればすぐに行列ができるのも東京の特徴です。給料日のATM、出勤時のコンビニ、お昼時の定食屋、夕方のスーパー、新装開店のお店などなど、とにかくすぐに人が並びます。
常にそんな状況ですから電車が不通になったりするともう大変。別の路線への乗り換えが集中するため、駅の改札に向かって長々と行列ができる事も。そこまでして出勤しなくても…なんて事も思うのですが、そこは日本人の性なのでしょうね。
もちろん人が沢山いることによるメリットもあるのですが、デメリットだって沢山あるという事を忘れずに。
派遣社員のまま
東京で転職を考えている場合、正社員待遇にはこだわっておきたい部分です。というのも、とにかく人がいくらでもいる東京ですから、人が辞めてもすぐに補充ができる状態が続いています。
派遣社員・契約社員・パートなどで働いていて、正社員への待遇改善を求めても、正直代えの人材はいるものです。そのため足元を見られて正社員になれないといったケースも多々あります。労働力不足が叫ばれていますが、「現在のところ」東京には当てはまらないようです。
一方の地方ではそもそも働き手が少ないという事もあり、人材はとかく大事にされがち。ところが東京の一部会社では働き手をコマくらいに思っていることも残念ながらあるのです。
そういった会社に引っかからないよう、事前の情報集めはぬかりなく。また、正社員待遇の仕事を探すという事も重要ですよ。
地獄の通勤ラッシュ
家賃のところでも少し触れましたが、路線によってはとにかく通勤ラッシュが大変です。ラッシュがひどいことで有名な東京メトロ東西線では、人の圧力で電車のガラスが破損したなんて事実があるほど。その凄まじさが感じられるかと思います。
また、通勤ラッシュがひどい路線では、乗客だけでなく、駅員さんたちも殺気立っています。
駆け込み乗車をしようものなら、大きな声で呼び止められます。また無理やり電車に乗ったとしても社内アナウンスで「駆け込み乗車はおやめください」と怒られるものです。ただでさえ込み合い殺気立った車内の空気がさらに悪くなるのでご注意ください。
そしてなんとか乗り込んだ車内で押し合い圧し合い。長時間揺られて、やっと会社近所の駅に到着です。そんな地獄の列車で通うのですから、職場についたころにはもうヘトヘト…。そこからの仕事はなかなかやる気にもなれません。
もちろんすべての路線でそれほどの地獄があるワケではないのですが、郊外から都心へ向かう電車は多かれ少なかれそれなりに混んでいるものです。
では、通勤ラッシュを避けるために都心に住むかとなると、なかなかそうはゆかないもの。猛烈に高い家賃や、都心部には生活に必要なスーパーマーケットなどが無いことなど、様々なハードルが行く手を阻みます。
また、会社によっては都内複数個所にオフィスがあることも多くあります。せっかくオフィスの近くに住んだとしても、別のオフィスに飛ばされるなんて事は日常的に行われますから、やはりなかなかうまくはゆきません。
通勤ラッシュを避ける唯一の解決策は早起きして早めに会社に向かう事ですが、フレックスタイムの会社でない限り、そんなのやる気は起きないですよね。
「出勤前に職場近くのカフェで朝活がてら英語の勉強」といった高い意識を持てる人であれば、早めの出勤も悪くないのですが、現実問題そこまでできる人は少ないものです。
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地方都市に転勤になることもある
東京での暮らしにあこがれて、東京の会社に転職。意気揚々と働きだしたとたんに地方への転勤を命じられるというもの実は意外と良くある話です。
それなりの規模の会社ですと、地方に支社を持っている事は当たり前。東京で就職したからと言って、ずっと本社に居られるとは限りません。また会社によっては、いったん地方を経験してから本社に戻るというレールを引いている事も多々あります。
とにかく東京で働くという事を重視しているのであれば、このミスマッチは避けたいところです。会社の募集要項には地方勤務有りなど記載されているはずですから、転職活動時にはしっかりと確認しておきましょう。
なお、面接時に「地方勤務もありますが大丈夫ですか?」などと聞かれる事もありますが、そこで正直に「東京以外はあり得ません」などと答えてはなかなか合格はつかめないもの。とりあえずは「大丈夫です」と言っておくほかありません。
保育園不足で共働きは無理
最近なにかと話題になっている「待機児童問題」。小さな子供がいる家庭ではかなり悩ましい問題です。夫婦共働きを考えていたとしても、子供をあずかってくれる場所が見つからなくては働きようがありません。
認可の保育園は諦めて、無認可保育園に預けて働くという方法もありますが、保育料が割高になってしまいます。保育料と収入とを比較した場合、そこまでして働くメリットが果たしてあるのか…なかなかに悩ましい現実がそこにはあります。
待機児童問題は世間も注目しており、だんだんと解決方向へ向かいつつあるとは言え、まだまだ保育園が不足しています。待機児童ゼロとなるまでにはやはりそれなりの時間がかかりそうです。
なお、小さな子供がいる家庭だけでなく、遠からぬ未来に子供が欲しいと考えている人も他人事ではありません。東京では保育園の問題があることをしっかりと認識しておきましょう。
東京で働くメリット
ここまで東京で働くデメリットばかりを見てきたので「良いこと無いじゃん…」なんて思われたかもしれませんね。
一方、東京で働くことにはもちろんメリットだって沢山あります。場合によっては、東京で働くデメリットよりも、東京で働くメリットの方がはるかに上回ることだって多々あるものです。
それでは早速、東京で働く様々なメリットについてご紹介してゆきます。すぐにでも東京で働こうと思うかもしれません。
職種は多くて求人も多い
まず何と言っても最大の魅力は職種が多いこと。世界で最も規模の大きな都市の一つですから、東京に無い仕事を探す方が困難なほどです。だからこそ、国内外から多くの人が東京に集まってくるのです。
総合商社、メガバンク、大手コンサルティングファーム、超有名レストラン、ゲーム会社、テレビ制作、芸能事務所、広告代理店などなど、地方ではそもそも存在していない仕事だって東京には存在しています。それら仕事に就きたいというのであれば、そもそも東京を目指すほかありません。
一度きりの人生なのですから、一度くらいは「やりたい」という仕事に挑戦してみるのも良いもの。たとえそのチャレンジが上手くゆかなかったとしても、挑戦したという事実だけで、次の大きな一歩に繋がるものです。
あるいはこれがしたいという具体的な事が無かったとしても、東京を目指す理由があります。それは圧倒的な求人の多さです。
とにかく多くの企業がひしめき合っている東京ですから、求人の数もケタ違い。様々な仕事の中から、本当に自分に合った仕事を探す事が可能です。
地方で「そもそも求人がコレしかない…」という状況では、それをせざるを得ないもの。一方、東京で働くという事は様々な可能性を秘めているという事でもあります。
思わぬ仕事から、思わぬ出会いが生まれ、思わぬ方向に進んで行けるかもしれませんよ。
大幅な年収アップを期待できる
家賃など、生活費が高くなりがちな東京ですが、それを補うかのように高い給与が設定されています。厚生労働省の調べによりますと、平成26年度、東京都での初任給の平均は約214,000円(大卒者男性)です。一方の鹿児島では約178,400円(大卒者男性)となっています。
初任給でその差は35,600円。1年に換算しますと427,200円です。単純にこのままの差で10年間過ごすと4,272,000円。もちろんここにはボーナスなど含まれておりません。
この年収差は昇給によって、どんどんと広がる傾向にあります。都内で働くことと地方で働くことの生涯年収差を考えますと、怖いことになりますよね。
もちろんこの数字はあくまでも平均ですから、すべての人がこれに当てはまるワケではありません。けれども、多くの人にこれだけの差が生まれる可能性があるのです。
つまり、同じだけの仕事量であれば、基本的に東京で働いた方が年収アップにつながります。また、やりがいを感じられる仕事に転職して、今まで以上にバリバリと働くのであれば、大幅な年収アップだって夢ではありません。
キャリアアップ
例えば大企業の地方採用であれば、基本的にその地方でキャリアを終える事になります。地方支社のトップは本社から派遣される事が一般的ですから、どんなに頑張ったとしても、現地のナンバー2がそのキャリアの終着点です。
しかもそこまで上り詰める事ができるのはほんの一握り。どれだけ実力があったとしてもポストがあかなくてはそこへ登ることはできません。つまり就職をしたタイミングによっては、そもそも上に行けない事だってあるというのが現実です。
一方で本社採用であれば、そのキャリアはもっと自由が利きくもの。そもそも多くのポストが用意されていますから、しっかりと実力を発揮すればしかるべきポジションに抜擢されます。場合によっては新規事業を立ち上げるなんて事ができる可能性だってあるのです。
また、有名企業でしっかりとその実力を認められれば、転職にだって有利に働くもの。そこには転職による大幅なキャリアアップだって視野に入ってきます。もちろん大幅な年収アップというオプションだってついてきます。
地方で働きながら同様の事を目指すのは不可能ではないにしても、正直なかなか難しいものです。本気で実力を試したいというのであれば、その舞台は地方よりも東京の方が単純に有利です。
日々の生活は楽しくなる
東京は日本の大都市というだけでなく、世界的に見ても最も大きな都市の一つです。日本のみならず世界中から沢山の人やモノが入ってくるため、刺激に満ちた毎日を過ごす事が可能です。
例えばファッションに興味があれば、銀座や表参道などのハイブランドのショップを巡るだけでもかなりの刺激になるはずです。東京の本店のみで販売される限定商品だって、その気になればすぐにでも買いに行けるのです。
もちろんハイブランドだけではありません。下北沢や高円寺といった若者に人気の街では素敵な古着だって山のように眠っています。自分好みの洋服でおしゃれな街並みを歩くだけでも、気分はどんどん上がります。
海外からの大物ミュージシャンだって、東京公演は外せません。またライブハウスの数だって東京はケタ違い。その気になれば毎週のようにライブを楽しむことだって可能です。
海外で話題のスイーツやカフェが最初に登場するのはもちろん東京。しかも連日のように新しいお店が増えるため、美味しいモノ好きであれば、常に気になるショップがあるという状況です。
美術館だって映画館だって、とにかく東京には何でもそろっています。そして毎週のように何かしらの魅力的なイベントが行われています。そんな街まで電車に乗れば30分で到着です。
週末にお出かけするのはもちろんですが、定時退社デーなどを利用してちょっと話題の店に寄ってから帰るなんてことも可能ですし、午後に半休を取ればディズニーランドだって満喫できちゃいます。これが東京でのリアルな生活です。
なお、平日の東京では普通に芸能人がお買い物をしています。見たからといって特に何か得するワケではありませんが、なんだかうれしい気持ちになるもの。あるいはロケの現場に遭遇するなんて事も珍しくありません。これも東京ならではですよね。
さらに生活を楽しくしてくれるのが多くの出会い。日本全国のみならず、世界中から多くの人が集まっているのが東京ですから、共通の趣味などを通じ、多くの友人・知人ができるもの。その存在は世界を一気に広げてくれます。
地方ですと、趣味を理解してくれる友人どころか、同世代というだけでも貴重なもの。なかなかそんな出会いは恵まれません。
日々訪れる刺激的な生活。これこそが東京で働く最大のメリットなのかもしれません。