職場のモラハラは嫌ですよね!無視や誹謗中傷などの対策

仕事の不満

職場のモラハラは、される側の人間にとって深刻な問題です。嫌がらせを受けたり、冷たい態度をとられたり、そんなことが続くと凄く傷つきますよね。

仕事を円滑にする為には、コミュニケーションは避けては通れません。どうしようもないと諦めて毎日を我慢してすごしている方も多いでしょう。

「自分が相手を苛立たせたのかも」「直接的な実害は無い」と、被害者に自覚が無いケースもあり、解決が難しいのが現状です。

精神的に参ってしまい、退職するまで追い込まれてしまうことも…。自分がモラハラを受けていることを自覚して、対策をとりましょう。

この記事ではモラハラの実例を上げながら、具体的な対策方法について詳しく解説していきます。「これってもしかしてモラハラ?」と感じた時に、読んでくださいね。

職場におけるモラハラとは何?

モラハラの正式名称はモラルハラスメントといい、倫理や道徳に反する嫌がらせを意味しています。

精神的な暴力が中心で、直接的な暴力行為が少ないのが特徴です。

態度や発言によって相手を傷つける内容が多い。無視のようなちょっとした嫌がらせ、仕事に支障をきたすような悪質な行為まで、様々なケースが確認されています。

言葉や態度はもちろん、メールやチャットによって行われるモラハラもあるんですよ。

他の人にわからないように行われることも多く、被害者は泣き寝入りしがちです。

職場での嫌がらせではパワハラが1番に思い浮かびますが、モラハラと比べると加害者の立場に明確な違いがあります。

パワーハラスメント…立場が上の加害者が優位性を利用して行う
モラルハラスメント…力関係に違いが無い相手から受ける

パワハラは上下関係が背景にありますが、モラハラの場合は同僚や部下から行われます。

パワハラの場合は周囲の人間がいる場所で行われることが多く、モラハラは比較的にヒッソリと行われるのも大きな違いです。

また、性的な嫌がらせを含んだ場合は、立場や性別に関係無くセクハラです。それぞれ対処法が違うので、自分に対する嫌がらせがどれにあてはまるのか、じっくりと考えてみましょう。

職場のモラハラの事例

では、実際のモラハラとは、どういった行為なのでしょうか?良くあるケースを元に、具体例を紹介します。

無視や仲間はずれ

喋りかけても反応を返してもらえないのは、とても辛く感じますよね。

あいさつをしても無視されたり、職場の人で喋っている時に1人だけ声をかけなかったり。まるで存在しないかのように扱われることで、強い孤独を感じます。

証拠が残りづらく証明がしにくい所が、悪質で厄介なモラハラです。

陰口で誹謗中傷される

直接的な暴言はもちろん、本人に聞こえない所で悪口を言うのも、立派なモラハラです。容姿のことや仕事のミスをあげつらい、悪意たっぷりの言葉で人を傷つけます。

こちらをチラチラみながら笑ったりと、わざと聞こえるように陰口を言うケースも。根の歯も無い噂を流されて、周囲からの評価が下がる可能性もあります。

仕事上の必要な情報をくれない

情報を伝えなかったり、必要な資料をわざと渡さなかったりが続くと、業務にも色々な支障が出てしまいます。

問い詰めても加害者側が伝えたと言い張ることも…。言ったか言わないかの問題になることが多く、こちらのミスとして扱われる可能性もあります。

本来するべきでない雑用や汚れ仕事を、押し付けるケースもあるんですよ。逆に仕事を与えないのもモラハラの一種です。

執拗にプライベートへ介入してくる

「休日は何をしていた?」「パートナーと上手くいってる?」など、親しくも無いのに、プライベートの情報を聞き出そうとするのもモラハラです。

マウントをとって自分が上だとアピールする、個人の情報を広めるなど、色々な嫌がらせに繋がります。

夜遅くに電話をかけてくる、過剰に連絡をとりたがる、といったケースもあり、職場はもちろんプライベートに悪影響が出ることも。悪意が無いケースもある為、とても厄介です。

会議や飲み会などに参加させてくれない

仕事で重要な決定を行う会議に参加できなかったり、コミュニケーションの場である飲み会に声をかけられなかったり。そんなことが続くと、職場で孤立する可能性もありますよね。

他の人には参加しない理由を偽って報告したりと、なかなか狡猾なやり口といえます。

退職を促される

モラハラ加害者は「向いてないみたいだし辞めれば?」「この仕事にあなたは必要が無い」など、退職を促す言葉をかけてくることもあります。

なんらかの理由があり気遣いで言っているケースもありますが、ほとんどは嫌がらせです。

女性の場合は産休を取る際に嫌味で言われることも…。明らかに不当な発言なので、真に受けないようにしましょう。

>>職場のイジメで孤立被害に悩んでる人!陰湿なイジメ対策は?

モラハラをする人(加害者)の特徴や心理

なぜ自分がモラハラを受けるのか、被害者からしたら理由がわからないこともありますよね。

この項目ではモラハラを行う加害者の特徴とその心理について、詳しく説明します。

ターゲットは1人

基本的にモラハラの加害者は1人を狙って、嫌がらせを行います。

2人きりになった時を見計らったり、小声で暴言をはいたりするので、他の人はなかなか気づきません。

2つの顔を上手く使い分けていて他の人から見たら良い人に見える、なんてこともあり、被害者は理由があって嫌われていると思い込みがちです。

「気が弱そうな人」「孤立している人」がターゲットになることが多く、自分の優位性をキープしようとするのが特徴。被害者を威圧して支配し、自分に都合が良いように利用します。

自覚が無いケースがある

被害者がどれだけ傷ついていても、加害者はちょっとしたストレス発散としか思っていません。

モラハラの自覚がまったく無い加害者もいて、罪悪感は一切なし。被害者が強く訴えても、大げさで済まされてしまいます。

また、機嫌が良い時だけ優しくなるケースも。その場限りの気分で態度を変えているので、フォローを入れればそれで良いと思っています。

被害者が許してしまい、両方がモラハラであると気づかないこともあるのです。

明確な理由や切っ掛けは無い

モラハラは被害者に否が無いケースが大半で、嫌がらせに理由や切っ掛けはありません。本当に被害者に問題があるのなら、具体的に直して欲しい所を言ってくるでしょう。

人格否定や暴言で攻撃されることもありますが、全て相手を傷つける為の理不尽な難癖です。

明確な原因は無いので、相手に認められようと頑張っても無駄ですよ。

共感能力が低い

「自分がされたら嫌なことは他人にしない」というのは、コミュニケーションの基本です。しかし、モラハラを行う人は、他人の痛みや苦しみに共感しません。

嫌だからやめて欲しいと訴えても加害者の心には届かないし、罪悪感を感じないので、反省することはありません。

こういった人は一見すると優秀で魅力的に見えることが多く、周囲を上手くコントロールしながらモラハラを行います。

自己愛が強く嫉妬深い

自己愛が強い人は、自分より下の人間を作って安心したがる傾向があります。

自己愛と同時に強い劣等感を抱えているので、より強い立場や優れた自分に執着するのです。

「自分が特別扱いされるべき」と考えており、自分を優遇しない人間には過剰に敵意を向けます。

自分より優れた人間がいることを認められない為、嫉妬心からモラハラを始めることも。

自分より業績が良い、上司に気に入られている、などちょっとしたことが嫌がらせに発展する可能性もあるのです。

そういった人間は、見下した言動を繰り返し、自分の優位性を保とうとします。立場や信頼を奪おうとすることも多いので、注意しましょう。

>>職場での女の嫉妬をかわす方法!女の嫉妬はめんどくさい

過去にモラハラの被害者だった

モラハラの被害者だった人間が加害者になる、というのはよくある話です。「虐め」「虐待」「モラハラ」「パワハラ」で虐げられた経験がある人間は、精神的に不安定です。

根本には「被害者であった自分が悪かった」という考えがあり、加害者になった時も「相手が悪い」と思い込んでしまいます。

虐められることへの恐怖感が、他人への攻撃として現れてしまうのです。

モラハラでは無い場合もあるので注意

基本的に1回や2回の無視や悪口くらいなら、モラハラとは言えません。

相手も人間なのでうっかりしたり、人に当たってしまったりすることはあるでしょう。

自分だけでは無く他の人にも同じ態度なら、ただ単に口や態度が悪いだけです。他人をからかうことを、コミュニケーションと思っている人もいます。

自覚が無い場合もあるので、一度嫌だと言ったらやめてもらえる可能性もありますよ。

また、自分に否があって嫌われている場合も…。自分が原因で少し冷たい態度をとられるくらいなら、ある程度は仕方がありません。

ただし、暴言や仕事に支障をきたすような嫌がらせがある場合は、被害者に問題があってもモラハラです。

「もしかしてモラハラ?」と迷った時は、職場以外の友人に相談してみるのも一つの手ですよ。

モラハラの被害者は「自分が悪いのでは?」と思いがちですが、客観的な意見を聞くことで自分の状況を整理できます。

ただし、モラハラを判断する一番重要な基準は、された側が精神的な苦痛を感じているかどうかです。

精神的な負担になる行為が続くようなら、なんらかの対処を行いましょう。

職場のモラハラ解決する方法

モラハラの対策を間違えてしまうと、逆効果になる可能性があります。解決に有効な方法について、1つずつチェックしていきましょう。

弁護士に相談する

職場でモラハラにあった時は、弁護士に相談してアドバイスを貰いましょう。会社に対応を指示してもらえますし、モラハラに何らかの犯罪行為があった場合は加害者を訴えられます。

犯罪行為として認められれば、30万もしくは50万円以下の罰金。もしくは、2年~15年の懲役や禁固が課されることもあるんです。

相談だけなら費用はあまりかかりませんし、無料の法律相談を受け付けている事務所もあります。

モラハラかどうか確かめたいなら、Web上で回答が貰える無料法律相談サイトを利用するのもおすすめですよ。

ただし、弁護士への相談するには確かな証拠が必要です。話だけでは弁護士は動けないので、なるべく多くの証拠を集めましょう。

医師の診断書

モラハラによって体調不良や精神疾患になってしまった時は、診断書を貰っておきましょう。

ただし、症状がモラハラによって起きたと証明する必要があるので、他の証拠と合わせて集めてくださいね。

症状が出た期間とモラハラを受けた期間が重なることを、証明できるようにしておきましょう。

話を録音する

会話や暴言を録音しておけば、強力な証拠になります。職場なら相手に許可なく録音しても違法にはなりません。

精度が高く録音時間が長いICレコーダーがおすすめですが、無ければスマホのアプリでもOKです。

ただし、気が付かれる危険性があるので、録音は慎重に行いましょう。

プライベートでの電話もしっかり録音しておくこと。録音した日時を記録しておけば、さらに有力な証拠になります。

メール・LINEの保存

メールやLINEで嫌がらせがあった場合は、文をスクリーンショットや印刷で保存しておきましょう。

自分も暴言で返してしまうと証拠としての説得力がなくなるので、返信は冷静に行ってください。

内容だけでは無く、送り主がしっかりわかる画像がベストです。

被害内容をメモする

被害内容は具体的にメモしておきましょう。

モラハラは続いた期間がとても重要なので、過去のことでも思いだせる部分はなるべく書くように。時系列に沿って書くようにすると、説明がしやすくなります。

「日時」「場所」「加害者」「嫌がらせの内容」「どう思ったか」「体の変化」など、なるべく詳しく記録してくださいね。

裁判で争う

モラハラ行為を相手が認めない場合は、加害者と裁判で争うことになります。裁判の相手は加害者本人か、対策を怠った企業です。

  • 侮辱罪…「馬鹿」「死ね」などの暴言を吐く
  • 名誉毀損罪…悪質な噂を不特定多数に広める、ネットに書き込む
  • 脅迫罪…「殺してやる」など、害を与えることを宣言する
  • 暴行罪…被害者に暴力をふるう
  • 傷害罪…怪我や精神疾患をおわせる(診断書が必要)
  • モラハラの内容によっても違いますが、主に5つの罪に該当します。犯罪として認められれば、損害賠償の請求が可能です。

しかし、職場のトラブルを解決する労働紛争を起こせば、裁判なしでも和解に向けて話し合いを行えますし、会社相手に慰謝料の請求ができますよ。

訴える内容と罰金の相場

被害者がモラハラと感じた場合でも、犯罪行為として認められないと訴えることはできません。

無視やプライベートへの介入は、犯罪として認められない可能性が高くなります。

・侮辱罪…10万円以下
・脅迫罪/暴行罪…30万円以下
・名誉毀損罪/傷害罪…50万円以下

このように、罪の内容によって懲役刑や罰金が課されます。モラハラが続いた期間・頻度や受けた実害など、状況によっても大きな差が出ますよ。

無料でモラハラ相談!

あまり大事にしたく無いと考える方は、まず無料で相談する所から始めてみましょう。

自分で悩んでいるだけでは、どれだけ待っても事態は解決しません。然るべき所で話を聞いてもらうことで、適切なアドバイスが貰えます。

手軽に相談できるので、モラハラかどうか悩んでいる時にもおすすめですよ。

法テラス

法的なトラブル解決でき、弁護士に無料で悩みを聞いて貰えます。

予約を入れれば直接相談できますし、電話にも対応してくれますよ。

弁護士への依頼や選び方から、法的な手続きの手助けまで、手厚いサポートが期待できます。

法テラス:https://www.houterasu.or.jp/

NPO法人労働相談センター

労働に関する様々な相談を「対面」「電話」「メール」で受け付けています。

メールでの相談は24時間受け付けていますし、月に1回の最終金曜日には夜間相談もあり。時間がある時に相談できるので、忙しい人におすすめです。

NPO法人労働相談センター:http://www.roudou.org/

上司や同僚に相談する

職場でのモラハラは、第三者に認識してもらうことが重要です。

信頼できる上司や同僚に相談すれば、何らかの対策をとって貰えることも。人の目があれば、加害者もモラハラをしにくくなります。

モラハラの実態を知らせておけば、いざという時にも証言して貰えますよ。

ただし、モラハラの対応は難しいので、相談する人選を間違ってしまうと逆効果です。

加害者の味方をしたり、適当に叱って終わりにしたりと、モラハラが悪化する可能性もあります。

「告げ口をされた」と加害者が逆上する可能性もあるので、相談する相手は慎重に選びましょう。

無視して働く

モラハラの内容が軽く行っている人数が少ないなら、無視して仕事をするのも選択肢の一つです。

損害賠償を勝ち取ったとしても、モラハラ相手と同じ職場で働かなくてはなりません。

訴えるなら弁護士の費用がかかりますし、気まずい思いをすることも…。モラハラの解消には、色々な労力がかかってしまうのです。

加害者は相手の嫌がる様子を楽しんでいるので、過度な反応を示さなければ、そのうち飽きる可能性もあります。

真面目に仕事をしていれば、上司や周囲からの評価も高まり、味方も増えていきますよ。

ただし、無理に我慢を続けるのは心や身体に悪影響です。

うつ病や心ストレスによる身体の異常で、働けなくなるケースも…。深刻な状態になる前に「相談」「転職」「異動」など、なんらかの対策を行いましょう。

対策をする気がなくても、もしもの時の為に準備しておくことが重要です。我慢できなくなった時の為に、証拠集めは怠らないようにしましょう。

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