ADHDで仕事も職場での人間関係が上手くゆかない…なんてお悩みの人多いですよね。もしかしたら仕事が上手くゆかないのはADHDかも…とお悩みの人もいるかもしれません。
ADHDですと、ケアレスミスを多発させてしまったり、納期をうまく守れなかったり、単純な作業が来なかったりと、確かに仕事が上手くゆかないシーンも多々あるものです。けれど、それは自分自身に向いていない仕事をしているからかもしれません。
本記事ではADHDの人は「どんな仕事が向いていないのか」、そして「どんな仕事が向いているのか」について詳しくご紹介してゆきます。
また、新たな一歩を踏み出したいというADHDの人に向け、転職活動を優位に進めてゆくためのポイントについても解説してゆきます。
今の仕事に行き詰まりや息苦しさを感じているのであれば、ぜひ本記事をチェックしてみてください。何かの役に立つ情報がきっと見つかりますよ!
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ADHD(注意欠如・多動症)は仕事にどう影響するの?
まずはADHDが仕事にどんな影響を及ぼすのかについて見てゆきたいと思います。
症状は多岐にわたるため、一概に言えないのですが、例えば整理整頓が苦手…という人もいますよね。この場合、まずは物理的に机の上が散らかることになります。
必要な書類がすぐに出てこず、人を待たせてしまったり…といった事も日常茶飯事です。これは、周りの人から見ますと、かなりルーズな人に見えてしまいます。
雑然となるのは机の上だけではありません。パソコンのフォルダもぐちゃぐちゃに…。同じような名前の資料であふれ、どれがどれだか…というのも良くある話です。
ケアレスミスが多い人であれば、何度注意されても再び同じミスを繰り返すものです。年号を間違えてみたり、ファイルの送り先が間違っていたり…。
ただでさえミスしやすいのに、整理整頓が苦手という事で、ミスはさらに誘発されてしまいます。
そのほか、マルチタスクが苦手というのも良くあるパターンです。一つ一つの事であれば問題なくこなす事ができることも、たまたま2つ重なってしまうともう大変です。どこから手を付けて良いのか分からなくなり、結局2つともできないままになってしまいます。
時間管理が苦手ですと、納期が守れないという事に繋がります。社会人にとって納期を守るというのは大前提ですから、これはかなりの痛手です。
一般的に上記のような状態がいくつか重なることになります。どうしても「仕事ができない人…」という印象になってしまいますよね。
さらにコミュニケーションが得意でない場合には、周りから疎外され、かなりつらい人間関係になってしまいます。仕事も上手くゆかない、人間関係も上手くゆかないというのは、仕事に行くのがかなりツラくなってしまいます。
ADHDですと、確かに仕事が上手くゆかなくなることも多々あります。とはいえ、向いている仕事だってあるものです。その詳細については後半でご紹介してゆきますので、そちらもチェックしてみてください。
今の仕事にストレスを感じる原因はADHD(注意欠如・多動症)には不得手な仕事だから?
今の仕事があまりにツラい…という場合、ひょっとするとADHDには不得意な仕事だからかもしれません。
どんな仕事が不向きなのか、具体例と共にご紹介してゆきたいと思います。1つでも当てはまると感じたのなら、自分に向いている仕事を探しても良いのかもしれません。
単調な仕事は無理
こだわりが強いADHDの皆様ですから、あまりにも単純な仕事は向いていません。例えば工場などで、左から流れてきた半製品にネジを組み付け右に流すなんて作業を延々と続けていますと、猛烈に飽きてしまいます。
あるいはひたすらパソコンにデータを打ち込むといったことも苦手なものです。これまたすぐに飽きてしまいます。
これらは単調な作業ですから、だんだんと集中力が切れ、ミスが増えてしまいます。そのミスがさらにプレッシャーとストレスになり、さらなるミスを誘発する悪循環です。
とはいえ「単純な仕事すらできない…」と自分を責めてはいけません。ただ単に単純な仕事に向いていないだけかもしれません。
長時間の集中は無理
集中力を切らしてはいけない仕事もADHDにはツラいものです。自分の興味があることであれば、いくらでも集中できますが、自分に興味が無いことですと、ついつい注意が散漫になってしまいます。
例えばタクシードライバーやトラックの運転手など、長時間の集中力が求められる場合にも、ついつい意識が散漫になる瞬間が訪れます。
事故ってしまいますと、取り返しのつかないことにもなりかねないため、より自分に向いた仕事を探す事をおすすめします。
複数の仕事を同時進行するのは苦手
マルチタスクが苦手…というのも良くある話です。一つ一つであれば何の問題も無くこなせるのに、二つ同時になると、いったい何から手を付けて良いのかてきめんに分からなくなってしまいます。
例えば総務の仕事などがその典型です。メールの処理をしている瞬間に電話がかかってきて、その間に書類が回ってくるなんて事は当たり前です。
こうなるともうパニックに…。どうすれば良いのか考え込んでいる間に、結局どれにも対応できずじまい…なんて事になってしまいます。
一つ一つの要件だけを見てみると、「トナーを購入して欲しい」であるとか「棚卸の結果報告」であるとか「レクリエーションイベントの企画を出して欲しい」とか他愛ないものです。
それでも、それが同時に来てしまいますと、とたんに対応できなくなってしまうものです。「こんなこともできない…」という気持ちになるかもしれませんが、これまた単純に向いていないだけの話です。
時間管理に難あり
時間管理が苦手なADHDの人も多くいます。この場合、納期や締め切りといったワードが最大の敵となってきます。
「15時からの会議に使うこのデータ、まとめておいて」なんていわれても、どのタイミングで取り掛かれば良いのかイマイチピンときません。
よっこらしょと始めて見たものの、どう考えても時間が足りない…なんて事になってしまいます。そうすると、それが焦りに繋がり…、作業が遅々として進まず…。そうこうしているうちに致命的なミスを見つけてしまい…。
正直、コレでストレスを感じないという方が難しい状況に追い込まれてしまいます。
仕事には「締め切り厳守」のものと、「締め切りが割りとルーズ」なものの2種類に分かれます。もちろん実際の職場ではそれが混然一体となり迫ってくるわけですが、締め切り多めの職場と、締め切り少な目の職場というのは明確にあります。
ADHD向けの職場がどちらなのか、それは言わずと後者であることがわかりますよね。
我慢して仕事をしてると精神を病むリスクもある
どんな仕事であっても、多少の我慢はつきものです。自分の好きな事だけをやっていても、お金は発生しないですからね。
けれど、ストレスに対して、必要以上に我慢するというのは良くありません。仕事は「ずっと続ける」という事が重要です。今日・明日だけ良い給料を得たとしても、それ以降仕事がなければすぐに食べてゆけなくなってしまいますよね。
過剰なストレスは仕事を「ずっと続ける」という部分を疎外してしまうものです。まずは仕事に対するモチベーションが下がってしまいます。
モチベーションが下がると、仕事に対する集中力もダダ下がりです。そうなるとミスが多発してしまい…という良くない循環へと引き込まれてしまいます。
ただでさえ好きではない仕事ですから、モチベーションを取り戻し、そこから這い上がるのは至難の業です。
モチベーションが下がる程度であればまだマシで、最悪の場合、精神を病んでしまうという事も起こり得ます。こうなってしまいますともう大変です。治療には時間もお金も必要になりますし、それが我慢して仕事を続けたせいと思うと目も当てられません。
今の仕事があまりにもツラいという場合、転職を考えてみるのもおすすめです。
続いては、ADHD向けの仕事についてご紹介してゆきたいと思います。これぞという仕事が見つかるかもしれませんよ。
自分に合った仕事に転職する!ADHD向けの仕事とは?
ADHDにはマルチタスクが苦手など、仕事がしづらい特徴もありますが、それらを上手く避けることによって、スムーズに仕事をこなす事が可能となります。
またADHDには、興味があることであれば集中して取り組めることや、想像性が豊かであること、独創的であることなど、特有の能力を持っています。
これら特徴や能力をうまく使える仕事であれば、自分の能力をこれまで以上に発揮する事が可能です。
どんな仕事がそれにあたるのか、さっそく見てゆきましょう。
シングルタスクの仕事
ADHDにとって、あれやこれやと様々な仕事が舞い込むのはツラいもの。それをあまり求められない分野がおすすめです。
事務職であれば、経理などがその典型です。入ってくるお金と出てゆくお金を管理します。見るべきものや仕事の順序が比較的はっきりしているため、マルチタスクが苦手という人にもおすすめです。
ただし、注意したいのが、中小企業の経理はおすすめできないという事です。そこではお金の管理だけでなく、年間計画の立案であったり、税理士との連絡などマルチタスクが求められます。これは正直向いていないはずです。
一方、大企業の経理であれば、財務担当、経理担当などなど、仕事内容が事細かに細分化されています。この場合にはシングルタスクで仕事をこなしてゆけます。
資格を取得して技師を目指すというのも一つの手段です。例えば診療放射線技師など、仕事の順序ははっきりとしています。
もちろん簡単な資格ではありませんが、一生使える資格です。思い切って目指してみるのも悪くはありません。
このように、シングルタスクがメインという仕事は世の中に意外とあるものです。マルチタスクがとにかく苦手…という人はぜひ探してみてください。
クリエイティブな仕事
思い切ってクリエイティブな仕事を目指してみるのもおすすめです。クリエイティブと言っても様々なジャンルがあります。
とっつきやすいところで言えばプログラマーです。「プログラムなんてやったことないし…」、なんて思う人もいるかもしれませんが、プログラミングの入り口は想像しているよりも単純なものです。
もしあなたにぴったりであれば、ADHDならではの集中力ですぐに習得できるはずです。実際に独創性などを発揮して、プログラマーとして大活躍しているADHDの人は数多くいます。
物語を作るのが好きだという人であれば、ライターといった仕事もおすすめです。自分が興味ある分野について、自分なりの文章で紹介するなど、あなたならではの仕事ぶりが評価される可能性があります。
ライターの仕事をまとめる編集者もおすすめの仕事です。ファッションや音楽などなど、興味があるジャンルであれば、集中力と独創性を発揮して、あなたにしか作れない雑誌が出来上がるかもしれません。
物語を作るのが好きで、さらに絵を描くことが得意であれば、漫画家という仕事だってアリです。もちろんそう簡単な道のりではありませんが、クリエイティブという意味ではかなりのものです。
そのほか、デザイナーやイラストレーターなどなど、クリエイティビティを発揮できる仕事は多々あります。
ADHD(注意欠如・多動症)の人が転職を成功させるためには
続いては転職を考えているADHDの人に向け、転職を成功させるためのコツをご紹介してゆきたいと思います。
そもそも転職を成功させるためには、自分の長所を見つけなくてはなりません。ADHDならではの長所としては以下のようなものがあります。
・新しいことが好き
・感受性が豊か
・クリエイティブ
・興味があることに関して驚異的な集中力を出せる
もちろん、マルチタスクが苦手であったり、ケアレスミスが多いといった弱点もありますが、それを補って余りある長所があるものです。それをしっかりと見据えた上で、次に進んでゆきましょう。
自分にとって得手不得手かよく考える
一口にADHDといっても、実際には様々です。細かなミスは多いけれど、独創的なアイデアを出せるという人もいますし、マルチタスクが特に苦手だけど、デザインに関しては抜群という人もいます。
当然ながら前者と後者ではおすすめの仕事は異なります。例えば前者であれば、コンサルタントなどが得意かもしれませんし、後者であればWEBデザイナーが向いているかもしれません。
仕事には仕事毎に求められるべきポイントというのがあります。転職を考えている仕事内容が、自分にとって向いているのかいないのか、まずはしっかりと考えてみてください。
仕事とのミスマッチを防ぐことに繋がりますし、得手不得手かをしっかりと考えた内容は面接時にも必ず役立ちます。
ADHD障害者枠を利用して転職する
ADHDであることを受け入れてしまえば、障害者手帳が取得できます。受け入れるという事に抵抗を持つ人もいるでしょうし、障害者手帳の取得に対し家族の反対などもあるかもしれません。
もちろんそこをじっくりと考えた上で実行して欲しいのですが、障害者手帳を取得しますと、障害者枠での就職活動が可能です。障害者向けの就労支援もあり、それらを有効に使えば各種資格取得などにもつながります。