山中武(@tyblogty)です。
Jコスメは化粧品のマルチ商法を行っていた会社です。実は会員向に対して秘密裏に仮想通貨Jgbコインへの投資も紹介していたようなのですが、約束されていたはずの配当が停止して大問題になりました。
化粧品事業で300億円、仮想通貨事業で400億円もの資金を集めたと言われていますが、出資した多くの人たちが配当金が止まっただけではなく元本も帰ってこないまま連絡がつかなくなっています。ついに集団訴訟まで始まったJコスメをめぐる動きについて、現状や評判も含めてまとめていきます。
Jコスメとは
まずJコスメをめぐるトラブルについて簡単にまとめておきましょう。
Jコスメはもともと化粧品のマルチ商法を行う会社として、菅原淳司さんによって設立されました。化粧品のマルチ商法については賛否両論あると思いますが、きちんと運営されていれば違法ではないので何ともいえません。
ただJコスメは化粧品マルチの会員向けに、JBcoinなる仮想通貨の投資案件を持ち掛けていました。こちらの勧誘もマルチ商法形式ですが、このビジネスの存在はHPでも伏せられていました。
JBcoinは香港の会社がマレーシアの取引上で運用している仮想通貨と説明されていましたが実態はわかりません。ただ会員には1口108,000円で提供されていたようです。
会員には年間投資額の40%がポイントとして付与され、それでJコスメの商品を購入したり現金化することもできるという話しでした。また豪華な旅行なども提供されていたようですね。このポイントは返戻金と呼ばれていました。
年利40%となると相当な高利率ですが、最初の頃はきちんと支払われていたようです。ただ元本は10か月間換金できない条件でした。
Jコスメをめぐるトラブル
Jコスメは仮想通貨投資で相当お金を集めたようですが、2019年に返戻金の支給が停止します。
このことからわかるのはJコスメの仮想通貨投資はポンジスキームだった疑いが強いことです。最初の頃に配当が支払われていたのは後から入った会員の資金を返戻金に使っていただけで、仮想通貨の投資で利益が出ていたわけではないんでしょう。ポンジスキームは新会員が順調に集まっている場合は機能しているように見えますが、そのうち必ず配当が払えなくなって破綻します。代表者はそれまで貯めたお金を持ち逃げして、会員は配当金がもらえないどころか預けていた資金まで失うといった最悪の結末が待っています。
投資マルチは非常に危険なのですが、Jコスメは政治家や芸能人を招いた豪華なパーティーを定期的に開催することで人々の警戒心をそぎ落とすことに成功していたようです。
ただこういったパーティーの場合、芸能人や政治家も仕事として頼まれたから参加しているだけです。会社の裏側まで調べたうえで本気で賛同しているわけではないんですよね。
Jコスメの評判
そんなJコスメの評判ですが、当たり前ですが現時点では悪い意見しか出てきませんね。実際に参加していた方の口コミを見ると相当悪質だとしか言えません。
“友人から勧められ投資したものの、返戻申請をしても600万円以上が返ってこない。”
“ポイントをゼロにされたまま、何もなかったかの様にされている。”
“泣き寝入りするしかないんでしょうか。逮捕されて欲しい”
Jコスメのようなポンジスキームではありがちなのですが、自転車操業が上手くいっているうちはきちんと配当が支払われているので信用して追加で資金を預けてしまう人が少なくありません。誰でも見ることができる集団訴訟を呼びかける掲示板でも、600万円や2,000万円など相当高額な被害を被った方が沢山いるのがわかりました。
投資詐欺が飛んで元金が返ってこないだけでも十分問題なんですが、溜まっていたはずのポイントが勝手に0になってたのも酷い話ですね。
高齢の方やまだ若い方等が信頼していた人に勧誘されてお金を預けたものの、返戻金の支給が滞ってからは勧誘した人と連絡すら取れないといったケースもあるようです。マルチ商法のポンジスキームはみんなそうなのですが、被害に合われた方のダメージは相当だと思われます。
Jコスメ菅原淳司氏の評判
被害者の方の口コミを見ると、Jコスメ代表の菅原淳司さんの評判も相当のものでした。返戻金が支給されなくなってからJコスメの公式HPで嘘の発表を繰り返す等、対応が相当ひどかったようです。
返戻金が支給されないことを謝りながら新たな投資商品を紹介し、それを購入した人に優先的に返金を行うといった耳を疑いたくなるような発表もあったようです。騙した人をさらに騙そうとしているので悪質にも程がありますね。
現状完全に雲隠れ状態で、Jコスメの公式HPもまともに見れなくなっています。一時は完全に閉鎖されていたようですが、今はなぜか会員登録ページだけ表示される状態ですね。もう嘘の言い訳を並べることすら放棄して、逃げる気まんまんなんでしょう。
被害者の方の中にはなぜ菅原淳司さんが逮捕されないのか悔しがっている方も多いようです。ただ契約書にポイントを現金化するとわざと書いていなかったり、ポイント現金化はサービスなので終了しても問題ないとしていたり、Jコスメのサービス開始当初から出資法違反にならないよう責任逃れの道をきちんと用意していたようですね。
各地で起こされている集団訴訟も一筋縄ではいかないでしょう。ポンジスキームで被害額が戻ってくることはほとんどないのですが、何とか少しでも返金が実現すればいいですね。
まとめ
Jコスメはマルチ商法とポンジスキームがあわさった非常に悪質と評判の案件ですが、実はこれと同じ手口の詐欺は定期的に出現しこれまでも散々問題になってきました。ただ気を付けないといけないとわかっていたとしても、信頼している友人や家族から誘われてついつい出資してしまう人が後を絶ちません。
集団訴訟ではJコスメ側から和解案も出されているようですがその内容は非常に残念で、長期にわたり訴訟が続くと予想されています。こういった詐欺に関わってしまうとお金とともに友人や時間など多くのものを失ってしまうので、くれぐれも気を付けるようにしてください。