フリートレーディングバンクは詐欺？

山中武

山中武（@tyblogty）です。

フリートレーディングバンクという名称の、各金融機関が採用している「利子」の仕組みを活用した副業情報が入ってきました。LPを確認したところ、参加費用は無料で初心者でも1万円を25万円に増やせる仕組みということです。

難しい知識や経験も不要のため、フリートレーディングバンクは誰でも今日から始められる簡単な副業ということです。ただし、LPでは稼げると謳っていても実際には全く稼げない商材も多数存在します。

具体的なビジネスモデルがあやふやであったり、過去の実績を開示しないなど、詐欺商材にはいくつかの特徴があり、LPを見る限りフリートレーディングバンクも怪しい案件と予想されます。しかし、検証をしてみなければ実態は分からない部分もありますので、この記事では実際にフリートレーディングバンクに登録し、検証を進めていきます。ご参考にしていただければ幸いです。

フリートレーディングバンクとは？

フリートレーディングバンクは「銀行の利子システムを採用している」と説明があり、何となく手堅い案件のような印象を受けます。しかし、国内最大手のゆうちょ銀行においては普通預金の利子は0.002%、定額貯金についても0.002%とかなり利子は低く抑えられています。

0.002%なので、100万円を1年間預入しても利子はたった200円です。この長引く低金利時代に銀行の利子システムを活用した副業と言われても、現実的に難しいと言わざるを得ません。LPの詳細を確認してみたところ、

「各銀行が採用している利子の仕組みを初採用」「1万円を利子だけで25万円まで増やす」「運用開始翌月の5日に増えた利子を一括で出金可能」「スキルや能力が一切問われない完全放置で稼ぐ」「無料で参加申請可能」という説明が並びます。

銀行の利子システムを採用していると説明がありますが、投資案件ではないそうです。この時点で詐欺案件と確定して間違いないでしょう。銀行の利子も基本的にはお客さまから預かったお金を資本に様々なファンドへ投資した結果利益を生み出しています。つまり、利子も投資から来ているので、フリートレーディングバンクは正しい情報を伝えることのできない詐欺案件と分かります。

フリートレーディングバンクに登録するとどうなる？

LPを確認しただけでフリートレーディングバンクは詐欺案件と判明しました。しかし、詐欺被害がこれ以上広まらないためにも、運営側が今回どのような手法で詐欺を繰り広げているのか検証を進めていきたいと思います。

まずはLP上で名前とメールアドレスを入力し、仮登録を進めていきます。「登録は無料」「用意するのは資本金の1万円だけ」と説明されます。その後すぐにLINEアカウントも登録するよう誘導されます。

「【公式】フリートレーディングバンク」というアカウント登録を行うと、テンプレートのメッセージが届きます。さらに、解説動画が届くので視聴も促されます。「警告」という説明が続き、解説動画を早送りやスキップしてしまうとフリートレーディングバンクの申請ボタンが出てこない旨の案内がなされます。

仕方なく12分の動画を視聴しましたが「自動売買システムとは違う」「申込が殺到しているので今すぐあなたの参加枠を確定してください」という説明と、「今から始められる人が勝者となる」という内容の精神論が並ぶだけで、どのように収益を確保していくかなどの具体的な情報には一切触れられませんでした。

「あなたの一万円をフリートレーディングバンクに入れます」「あなたの一万円が利子の仕組みで増えていきます」「増えた25万円を来月5日に出金します」以上がフリートレーディングバンクでお金が増えていく流れとのことですが、根拠のない話をされている感が満載ですね。

そしてフリートレーディングバンクへの参加費用ということで9500円の支払いを要求されます。銀行振込かクレジットカード払いかを選ぶよう誘導され、分割払いにも対応しているそうです。LPでの冒頭の説明で「参加費は無料」と説明していたのに、最終的にバックエンドへ誘導するところが詐欺業者ならではと感じます。決して登録しないようにしましょう。