山中武(@tyblogty)です。
リクマネという副業情報が入ってきました。期間限定で無料モニターに参加できるとのことで、初期費用などのコストをかけずに商材を利用できると謳っていますので、もし本当に稼げる案件なのであれば今がチャンスなのかもしれません。一方で、唐突に「期間限定」「今なら無料」という表現を用いているので、運営サイドからは「新規参入者を増やそう」という意図を感じます。そのため、リクマネは最近生まれた新しい部類の商材と考えられますが、本当に稼げる案件なのでしょうか。
近ごろ情報商材の質については、極端な二極化が進んでいます。稼げる案件は継続して稼げているのですが、稼げない案件は収益を見込めないどころか、大量の時間やお金を無駄にしてしまったという失敗談もよく聞きます。最初は無料と説明があっても、商材への登録を進めていったところ有料に切り替わり、最終的に高額なバックエンドへ誘導されてしまうこともあります。それだけではなく、入力した個人情報が流出してしまうこともあります。
安易に手を出すのは危険な場合もあります。迂闊な行動が後々自身の生活に響いてくることもありますので、十分に注意をする必要があります。この記事では、リクマネが実際に稼げる案件なのか、詐欺案件なのかを検証していきます。ご参考にしていただければ幸いです。
リクマネとは?
リクマネとは、「リクエストマネー」の略称とのことで、運営会社であるライフデザイン出版合同会社のメイン案件のようです。今回は特別枠で無料キャンペーンに参加できるため、LP上はもちろんTwitter等でも参加者を募集する広告がかかっています。内容としては、「報酬メニューの中から、自分が稼ぎたいと考える金額をリクエストすると、不思議なことにその金額が稼げるようになる」という不思議な案件です。
LPには「10万円、35万円、100万円・・・あなたはこの中でどの報酬額が欲しいですか?」「今、あなたの選んだ金額が、来月に受け取れるあなたの報酬になります」と説明が続きます。基本的には無料で利用できる副業案件であり、希望する報酬額をリクエストすることで翌月に収入が発生するということです。報酬額のメニューは常時100種類以上あるということで、その金額を選ぶだけで稼げるとのことです。
リクマネはせどりや物販、FX自動売買ツールなどの情報商材にも該当しないようで、「これまでにない新しいプラットフォーム」ということです。もしLPで100万円を選択したら、翌月には100万円が入ってくるという話になってはおりますが、具体的にどのようなビジネスを経てその報酬が得られるのかが今一つ明確になっておりません。
ましてや、LPを参照する限り、リクマネに関する具体的なビジネスモデルや作業方法に関する説明は一切ありませんでした。恐らくは何らかの自動取引システムを利用することになるのかと思われますが、今一つ明確ではないので、現時点では危険度が高いため一般の方からの登録はオススメできません。
リクマネに登録するとどうなる?
リクマネの内容を把握するために登録作業を進めていきます。まずはリクマネのLPの案内に従い、公式LINEの友達登録を行ったところ、下記のメッセージが届きます。
「リクマネへのご登録ありがとうございます。メニュー表から欲しい報酬を選んだらその報酬が来月5日に入金してもらえる最新の独自プラットフォーム”リクマネ”について解説した動画をこちらからご覧ください」という内容です。どうやらリクマネに関する詳しい利用方法等は、こちらの動画を視聴しなければ分からないようです。
早速YouTube広告のような動画を再生したところ、「今あなたの選んだ金額が来月5日に受け取れる報酬となります」「メニュー表の中から自分の希望する報酬額を選ぶだけ」「選んだあとは特殊メカニズムが稼働して、あなたの選んだ報酬額に到達するように全てを準備してくれます」との説明がありました。
LPで確認した内容とほとんど変わらないもので、実際のビジネスモデルや具体的な実績等は全く説明がありませんでした。とにかく「今選んだ金額が来月の報酬」という文言の繰り返しで、それなら誰もが100万円を選択するのでは?という疑問を持ちつつ、ここは検証なので作業を進めていきます。
すると、突然リクマネへの参加には「銀行振り込みで参加する」「「年額」のクレジットカード払いで参加する」「「月額」のクレジットカード払いで参加する」「「買取」のクレジットカード払いで参加する」という案内が出てきます。当初は無料で参加できると案内があったはずなのに・・という感じですね。
この時点で、LPでされた説明と、登録時に発生する費用に乖離があるので、詐欺案件確定です。最初は甘い言葉で誘導し、最終的に高額なバックエンドへ誘導する悪徳商法になります。今回のリクマネの説明を読み進めていくと、「リクマネ申込フォーム」の希望コース選択として、月額会員8500円、年間会員71400円、買取会員598000円ということになります。
非常に高額です。受取希望額を10万、35万、100万と選べるので、100万を選び実際に翌月5日に100万が入ってくるのであればすぐにペイできますね。しかし、もし10万を選んでいたら、中々ペイできないと思われます。このギャップが発生している時点でビジネスモデルとして成立していないことが分かります。
10万を選ぶ人、100万を選ぶ人でコース料金が変わらないのも、案件作成者が明らかに横着していることが予想されます。この状況では、翌月5日には報酬は1円も発生しないことと思われます。時間とお金だけを大量に失い、借金だけが残ってしまうという状況にもなりかねませんので、リクマネには決して登録しないようにしましょう。
ちなみに、「LINE友達登録だけ」というのも避けましょう。個人情報が流出する恐れがあるためで、先ほどリクマネのアカウントを登録したばかりですが、知らない相手からフォローされたり、謎の業者から友達申請が複数入り始めています。リクマネはオプトインアフィリエイトの仕組みとなっているため、LINE友達登録者数を増やしたい業者同士、または同グループ内で繋がっている可能性が高いです。決して関わらないようにしましょう。
リクマネの口コミについて
TwitterやInstagram等でリクマネの口コミを調べましたが、「稼げた」というポジティブな口コミは存在しませんでした。その逆に、「高額な請求だけされてまったく稼げない案件」「ポンジスキームを疑う案件」というように、辛辣な内容が並びます。
他に気になる口コミとして、運営会社の「ライフデザイン出版合同会社は詐欺業者である」という内容がありました。どうやら過去に同ライフデザイン社が手がける「フリートレーディングバンク」なる案件で、詐欺被害に遭ってしまったという方が多いようです。
とにかく、ライフデザイン社が関わる案件で「稼げた」という情報は一切ありませんでした。関連する案件に誤って登録してしまい、高額な料金を支払ってしまったがために、返金請求を司法書士事務所を通じて着手し始めた方や、消費者センターに駆け込んだ方もいらっしゃいます。
ただ、厄介なことにリクマネLPの隅に下記の文言があります。「本サービスは、月額サービス提供という商品特性上、お客様事由による商品購入後のご返金には対応致しかねますので、あらかじめ本項目をご理解いただいた上でご購入くださいますようお願い申し上げます」
上記文言から分かるように、ライフデザイン社の案件はそこそこ周到に作成されているようで、一度支払われたお金は、返金請求があったとしても返さなくて済むように規約を作り込んでいる印象を受けます。他にも中途解約に関する用意周到な文言もあります。
特に注意しないといけないのが「リクマネの途中解約については、会員専用メールアドレスもしくはお問い合わせ先reqmane@lifedesign-v.bizにその旨のメールをお送りください」「追って担当スタッフより退会手続きを取らせていただきます。尚、退会手続き日は、弊社スタッフが該当メールを確認し退会手続きを行った日を退会手続き日といたします」という内容です。
要約をすると、「解約の申し出をした場合、その日まで発生した費用はきっちりと請求しますよ」「当社スタッフが対応するまでは解約とはならないよ」ということです。特商法絡みで「この案件ヤバいな」というのはある程度推察できるのですが、ここまで堂々と悪徳業者っぷりを発揮している案件も珍しいかも知れません。
とにかくリクマネで稼げるようなことは万が一にもありません。決して関わらないようにしましょう。
リクマネのまとめ
リクマネの登録検証の結果、全く稼げないどころか、多額の借金を抱えてしまうリスクの大きい案件であることが判明しました。「選んだ金額を来月受け取れるようになる」なんて上手すぎる話は存在しません。
稼げる案件もありますが、さすがにそんな魔法で稼げるようなことはありませんし、何らかのビジネスモデルが確立されています。物販せどりにせよ、ブログ運営にせよ、FX関連投資案件にせよ、稼げる案件ならそれなりの理由とやらなければならない作業が存在します。
今回のリクマネのLPで紹介されていたように、「システムで金額を選んだら特殊メカニズムが作動して翌月5日にお金を受け取れる」というのは単なる夢物語であってビジネスモデルがしっかりと確立されている訳ではありません。魅力的には聞こえるかもしれませんが、稼げるだけの確かな根拠がすっかり抜け落ちています。
リクマネのような詐欺案件は魅力的な宣伝文句を謳いながら近づいてきます。せっかく副業の時間を創出しても、稼げず、被害に逢ってしまう方が増えています。十分に注意することをオススメします。