中学教師・高校教師を辞めたい理由




高校や中学の教師は想像以上に大変な職業です。

一般的な公務員や会社員とは仕事の内容がまったく違いますし、生徒の指導を行う立場になるので、他の職業よりも大きな職責があります。

誰もがお世話になった事がある馴染みのある職ではありますが、その実態はとても過酷です。教育の場では様々な問題が起きており、精神的・肉体的な負担は計り知れません。

就職してすぐに辞める教師も多く、「給料」や「労働時間」など色々な問題を抱えています。

聖職と呼ばれて尊敬されていたのは昔の話で、理想と現実のギャップに悩んでいる方もいるでしょう。

「恩師のようになりたい」「生徒を導きたい」など、希望を持って教師になっても、志だけではどうにもならない現実があります。

実際に働いてみないとわからない色々な背景があり、追い詰められて精神のバランスを崩す人も増えているのです。

では、中学教師や高校教師が辞めたいと思う本当の理由について、1つずつ詳しく解説していきましょう。

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中学教師、高校教師を辞めたくなる理由

中学教師や高校教師の離職率がとても高い事をご存知でしょうか?やり甲斐がある仕事ではありますが、色々な根深い問題をかかえています。

実際の退職理由を参考に、詳しく説明していきましょう。

公務員と思えぬ多忙さ

公務員といえば仕事のノルマがなく、一般的な会社勤めより楽なイメージがあります。

残業や休日出勤はあまりないので定時で帰れますし、解雇の心配もありません。

しかし、教員の仕事内容や勤務時間は一般的な公務員と全く違っており、とてもハードです。授業以外にも多くの雑務を抱えている為、労働時間もかなり長くなってしまいます。

朝は生徒よりも早く出勤しなくてはいけませんし、放課後も残って様々な業務をこなさなければなりません。

授業の準備やテストの作成などやる事は山程あり、季節や学年によっては文化祭や修学旅行といった行事の準備も必要になります。

「生徒が理解できるようにする」「必要な範囲を期間内に終わらせる」など、授業内容をわかりやすく組み立てる作業はとても大変です。

一般的な公務員は17時の帰宅が基本ですが、教員の場合はその日の業務が終わらないと帰れません。

生活指導や担任になると更に忙しく、必要な業務も増えてしまうでしょう。

情報流失を防止する為に採点や提出物のチェックを校舎で行わなければならない学校は多いので、19時~22時くらいの帰宅が一般的になります。

さらに、中学生や高校生は部活があり、顧問を任される可能性は高いです。部活の顧問は職務の範囲内なので、やりたくなくても断る事はできません。

部活終了時刻は学校によっても違いますが、中には19時まで行う部活もあり、それまでは顧問の指導が必要です。

部活動が終わった後にその日の業務をしなければならず、帰宅までの時間は更に伸びてしまいます。

ただ監督をしていればいい訳ではないので、部活の指導方法についても考えなくてはいけません。

まったくの未経験でも顧問を任される事もあり、競技についての勉強から始める必要があります。

運動部だと指導にも体を使う事が多いので体力を消耗しますし、外の部活なら夏や冬は辛い環境下での業務です。

部活によっては朝練や大会前の指導があるので、かなり多忙になってしまいます。

時間外労働が特に多い職業であり、一般的な会社員よりも働く時間が長いのが現状です。

トラブルへの対応など思わぬ仕事が増える事も多く、体力と気力がなければ続かない職業と言えるでしょう。

大変な量の事務処理

プリントやテストの作成や採点など、少子は授業の他に様々な事務仕事を行う必要があります。

授業内容に合った練習問題や宿題の作成がありますし、中間や期末テストもすべて自分で考えなければなりません。

生徒の成績を左右するので手は抜けませんし、重要なテストだとミスができないので、とても難しい作業になります。

定期テストの回数は地域や学校によっても違いますが、一般的には年に6回です。

成績をつける根拠となる問題をテスト範囲から出さなければならず、作成にはかなりの時間がかかってしまうでしょう。

また、授業によってはパワーポイントで資料を作るので、作業の内容も多岐に渡ります。

職員会議用の報告書や行事用のプリント作りもある為、休憩時間や放課後は事務仕事で手一杯です。

忙しい時期は家に持ち帰って業務を行わなければならず、プライベートな時間を持つのは難しくなります。

休日の少なさ

基本的に高校教師や中学教師の休日は土日祝と決まっていますが、場合によっては学校が休みの日でも出勤しなければいけません。

「補習や補講」「行事の準備」があれば、休日を返上して出勤する必要があります。

仕事が終わらない場合は家に持ち帰らなければならないので、休日に事務処理をこなしている教師も少なくありません。

学校外で行えない業務が終わっていないと、休日でも出勤しなければならず、しっかりと休む事はできないでしょう。

また、部活動は休日に練習を行う事が多く、顧問ならば参加をしなければなりません。

週に6日間活動をしている部活は珍しくありませんし、強豪の運動部や吹奏楽部だと週に7日なんてケースもあるのです。

休日の部活動は半日が一般的ですが、中には一日中練習を行う部活も存在します。

大会やコンクールの前後は部活をする時間が伸びるので、時期によってはまったく休みがない月もあるでしょう。

学校には夏休みなどの長期休暇がありますが、その間も部活の指導は行わなければなりません。運動部だと合宿や練習試合がある為、忙しい毎日を過ごす事になります。

模擬授業や新学期の準備など、長期休暇中でも行わなければいけない業務は多く、まとまった休みを取るのは難しいのが現状です。

さらに、学校では1人の先生が休んだ時の影響が大きいので、有給休暇の取得は歓迎されません。

1日休むだけで授業の進み方が遅れますし、他の教師の負担が大きくなってしまいます。

有給休暇を使う事自体は可能ですが、なかなか取り辛いと感じている方がほとんどです。

周囲や保護者の目も厳しいので、よっぽどの事でないと有給休暇は取れません。

人間関係に疲弊する

学校という特殊な場では人間関係もとても複雑です。役職には差がない場合でも年齢によって厳しい上下関係があり、色々な苦労があります。

同じ教科や学年の同僚と連携をとらなければならず、良好な関係を築かなければなりません。

ただ、人間同士には相性がありますし、苦手なタイプの相手は必ずいます。すべての相手と仲良く仕事をするのは難しいですし、ストレスが溜まる事も多いでしょう。

面倒な仕事を押し付けられたり、嫌味を言われたり、厄介な同僚はどこの学校にも存在します。

新任には仕事を教えてくれる先生がつきますが、真面目に指導してくれる方ばかりではありません。

「必要な事を教えてもらえない」「厳しく叱られる」など、理不尽な態度を取られる事もあります。

嫌な相手だからといって距離をとるのは難しいので、我慢と忍耐が必要です。

特にベテラン教師は自分の指導方法に自信を持っている為、口出しをされる事も多いでしょう。

学校は一種の閉鎖社会であり、外の考えや価値観が入りにくい場所です。昔のやり方に固執している教師も多く、他人にも強要するケースがあります。

頑張って考えた指導方法を否定されてしまうと、モチベーションも維持できません。

先生の中でも派閥やイジメは存在する為、反抗的な態度を取ると孤立してしまう可能性も考えられます。

生徒の前で悪口を言ったり、問題児の多いクラス担任を押し付けたりと、パワハラ被害に合うケースもゼロではないのです。

さらに、公立の中学教師と高校教師には異動があります。環境や人間関係に慣れても、また新しく1から始めなければなりません。

3〜6年ごとに新しい人間関係を構築しなければならないので、精神的な負担が大きくなります。

モンスターペアレントの問題

生徒の両親から学校にクレームが入ったら、教師が対応したければなりません。

生徒の数だけ両親がいるので、中には一般的な常識が通用しないモンスターペアレントもいるでしょう。

「家庭訪問」「三者面談」「授業参観」がある中学はもちろん、親が電話をしてきたり学校に乗り込んできたりと、高校でも厄介なケースはあります。

少し叱っただけで過剰に反応される事もありますし、生徒が自分に都合が良いように報告する可能性も考えなければなりません。

基本的に親は教師よりも子供を信じるので、こちらが悪いと決めつけて責められる事も多くあります。

非現実的な要求や一方的な難癖をつける両親なら、まともに会話する事すら困難です。クレームの電話を何度もかけたり、ネットに悪口を書き込んだりと、対応を間違えると実害が伴う可能性があります。

生徒同士でトラブルがあったら双方を取り持たなければならず、板挟みで苦しむ事も考えられるでしょう。

理不尽なクレームに毎回対応していると時間を無駄にとられますし、精神も疲弊してしまいます。

追い詰められて心の病を患ってしまう教師もいて、教育の場では大きな問題になっているのです。

自己本位な生徒の多いこと

生徒の中には扱いやすい優等生がいれば、中には教師というだけで反発する問題児もおり、一人ひとりにあわせた対応を考えなければいけません。

中学生や高校生は大人になる過程なので、とても不安定です。自己本位の行動を起こす生徒は多い為、悩む事は多いでしょう。

どのような生徒でも平等に指導しなければなりませんし、真面目な生徒ばかりを相手にしていると、依怙贔屓になってしまいます

昔と違って教師を無条件で尊敬する生徒はいません。熱心に指導をしても嫌がられたり、陰口を言われたりします。

授業妨害や悪質な嫌がらせなどで実害を被るケースもあり、対応しなければエスカレートする可能性も考えられるのです。

授業を行う教師1人に対して生徒は大勢なので、集団で反発されると為す術がありません。

高校生の男子生徒なら体が大きく力がある為、気が弱い教師や女性教師だと強く指導するのが難しくなります。

場合によっては指導力不足を指摘されてしまうので、親からのクレームに悩む事になるでしょう。

担当する生徒に加えて部活動での関係もある為、すべての生徒と上手くやっていくのはほぼ不可能です。

教師として務めている間は、ずっと悩まされる事を覚悟しなければなりません。

自分には無理な仕事である

高校や中学の教師は指導力が問われる職業です。生徒から他の教師と比べられる事は多いので、人の目も気になるでしょう。

「業務がこなせない」「しっかり指導ができていないかも」など、他の教師と自分を比べてしまい、落ち込む方も多いと思います。

ベテラン教師から叱責を受けたり生徒から文句を言われたりして、自信を喪失してしまい、自分を追い詰めてしまう教師もいるのです。

特に新任の時には業務をこなすだけで精一杯なので、ちょっとしたミスが続きます。

「できない先生」と思われたくない為に無理に頑張ってしまい、体調を崩してしまう可能性もあるでしょう。

自分が周囲より劣った存在だと思いこんでしまって、そのまま辞める教師は少なくありません。

また、教師の仕事は熱心であるほど増えていきます。「生徒の成績をあげたい」と思ったら授業の準備を入念にしなければいけませんし、教師自身も勉強が必要です。

パワーポイントを使って授業をする場合は、事前にスライドの内容を作成しなければなりません。

普段行う業務と別に行わなければならない為、業務の時間は大幅に伸びてしまいます。

同じ教科でもクラスによって進行度が違うので、それぞれ違った対応が必要です。

不真面目な生徒や勉強が苦手な生徒など、個人と向き合おうとすると更に難易度があがります。

仕事が増えると休日や帰宅の後にも仕事をしなければならず、休む暇はありません。

体力や気力が持たず、「生徒の為になる事を」と頑張れば頑張るほど、自分の首を締める結果になるのです。

真面目な教師だと、生徒が問題を起こしたり、成績が良くなかったりすれば、自分が原因と思い込んでしまうでしょう。

理想を目指して一生懸命仕事をして、途中で折れてしまう教師は後を絶ちません。

安月給

中学校教師や高校教師は初任給こそ安いものの、金額だけみれば安定しているように思えます。

福利厚生が充実していて、勤続年数と共に給与があがっていくからです。

ただし、中学と高校の教師には、いわゆる残業手当や休日給がありません。仕事とプライベートの境目が曖昧なので、長く仕事をしても「自主的・自発的」と判断されます。

どれだけ長時間仕事をしても、給料月額の4%である調整額以上は支給されません。

例えば初任給の平均は20万円ほどなので、調整額は8,000円という計算です。

休日に部活動の指導をした場合は4時間以上働いた場合に限り、3,000円の手当があります。4時間以下ならば1円も貰えませんし、4時間以上働いても一律で3,000円です。

これは時間外労働を行った場合は最低賃金以下で働かなければいけない、という事を示しています。

ほぼ全ての教師が残業や休日に働いている事を考えると、あまりにも少ない金額だと言えるでしょう。

見合わない給料で過酷な業務をこなさなければならず、もはやブラック企業同然です。

どれだけ熱心に仕事をしてもリターンがない為、退職を選ぶ人は自然と多くなります。

責任の重さ

学校はとても重要な教育の場なので、教師が負う責任は重大です。トラブルが起こった場合は、迅速に対応をしなければなりません。

学校の環境は生徒の人格にも影響しますし、様々な場面で指導力が問われる事は多いでしょう。

「不登校」や「イジメ」など教育の場では数々の問題が起こっており、一歩間違えば大変な事故に発展してしまいます。

生徒が怪我をしたり、間違いを起こしたりすれば、教師は無関係ではいられません。

また、中学や高校の3年生は進路を選ぶ大事な時期なので、将来に対する責任が発生します。

担任なら進路指導は必須ですし、成績や希望に合った適切なアドバイスが必要です。

就活が上手くいかない生徒もいますし、全国模試で良い結果がでない生徒もいます。

特に高校教師は就職先の選定に関わる事が多いので、生徒一人ひとりに寄り添わなければなりません。

内定をとれなかったり、受験に落ちた生徒がいたりしたら、責任を感じてしまうでしょう。

保護者から責められるケースもあるので、伸し掛かる重責はとても大きくなります。

少子化による弊害

日本の少子化は大きな社会問題であり、学校に及ぼす影響は少なくありません。

廃校になる中学校や高校は増えていますし、教師の雇用はこれからも減っていくでしょう。

特に私立は多くの学校で経営状況が悪化しており、採用されても職を失う可能性もゼロではありません。

私立の学校では生徒の奪い合いも激化している為、教師の選定にも慎重になっています。生徒を増やす為にはより魅力的な特色をアピールする必要があり、教師もそれに合わせて採用しなければなりません。

部活に力を入れている学校なら競技の経験が、勉学に力を入れている学校なら、成績を伸ばせるスキルが必要です。

また、私立の場合は、正規雇用の教師ではなく常勤講師や非常勤講師として働く事も考えなければなりません。

採用試験にさえ合格すれば正規の教師として採用されますが、常勤講師や非常勤講師としてそのまま働かされるケースがほとんどです。

短期契約なので更新がないと新しい職場を探さなければなりませんし、収入は正規の教師と比べると少なくなってしまいます。

常勤講師や非常勤講師だとボーナスや昇給がない学校があり、厳しい条件でずっと働かなればならない可能性があるのです。

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