地元に戻って就職したら、選択肢がほとんどなかった…

転職・就職

地方出身者にとって悩ましい問題の一つが「地元で就職するか、都心部で就職するのか」ですよね。私の場合、就職活動に失敗してしまい、地元で就職したのですが、正直失敗したかな…と考えています。

いったいどこで歯車が狂ってしまったのか、自分のこれまでを振り返ると共に、同じような地方出身者が失敗しないようにと、私の就職事情についてまとめてみました。

東京で働きつつ、地元に戻ろうかな…なんてお考えの人もいるかもしれませんが、地方は地方でハードです。それでも良いと思えるか否か、私一人のサンプルではありますが、参考にしていただければ幸いです。

まずは自己紹介から

皆様はじめまして。31歳(男)です。現在、このまま今の仕事を続けて良いのか猛烈に悩み中です。同じような状況で悩んでいる方や、これから仕事を探したいと考えている学生さんなどに、何かの参考になればと、私の経験をご紹介してゆきたいと思います。

地元は中国地方で比較的大きな市です。そこで生まれ育ちました。高校卒業後、一年の浪人を経て、関西では名の知れた私立大学の理系へ進学しました。大学時代には念願の彼女もでき、サークルも楽しんで、それなりに充実した日々を送っていたと自負しています。

勉強の方はと言いますと、まあ最低限で…。一応は留年する事もなく(危ないシーンはありましたが)、4年で学部を卒業、2年間の修士を修了しました。

修士1年の終わりごろより、就職活動に備え、周囲はソワソワしだしました。私はちょっとぼんやりしており、完全に出遅れ。2年の春になってようやく髪を黒に戻し、スーツを手に入れるという体たらくでした。

周りは関西に本社のある有名企業へ就職を決めてゆきましたが、出遅れてしまった私は良い就職先を見つけられず…。東京での就職もいくつかあたってみたのですが、結果は惨敗…。地元へ帰って就職する事になりました。

地元で仕事を探してみた結果…

大学のあった関西、そして東京での就職活動に敗れた私は地元で就職する事を決意しました。

地元で一番の就職先と言えばやはり県庁。私立とは言え関西ではそれなりに名の知れた大学ですから、「ちょっと勉強すれば、そこそこイケるんじゃね?」なんて甘い考えでしたが、ものの見事に1次試験で落ちました。高校時代は国語と英語が苦手だったのですが、それがいまだに尾を引くとは…。

その後、どうなったのかについて、詳細にご紹介してゆきたいと思います。

地方の営業所に派遣で採用…

結局のところ、私を採用してくれたのは東京に本社のある空調機器メーカーです。その地方支社での現地採用という形となりました。条件は正直言って良くありませんでしたが、それ以外の選択肢を持たない私はそれをのまざるを得ませんでした。

キツい条件の一つが派遣社員であるということ。学生時代には派遣切りといったニュースを「派遣ってのも大変だねぇ」なんてのんきに見ていたのですが、まさか自分が派遣社員として採用されるとは…。大学入学時点では想像もしていなかったです(というか順風満帆な人生が開けているとすら思っていた…)。

>>派遣社員は社会の底辺なのか?派遣社員で働くデメリット!

派遣社員ですからお給料は時給で換算されます。学生時代にはすごくうれしかった祝日も、今では「手取りがいくら下がるな…」なんて換算してしまう始末です。

それでいて仕事は正社員と変わらず…。というか、年次が増えてくるにしたがって、正社員以上に忙しくなっていました。

というのも、営業所のトップは本社からそれなりの人が来るのですが、その他スタッフは私のような現地採用が2割で、残りは本社から来た2~3年目の若手たちです。しかも2年くらいすると本社に戻ってしまいます。

つまりそれなりに経験を積んだ現地スタッフと、ほぼ使えない若手(しかも使えるようになるころには本社に帰ってしまう)で現場をまわしているという事になります。現地スタッフの負担が増えるのは目に見えますよね。

私が働いている営業所は中国地方全般の案件について対応しているため、岡山県から山口県まで高速道路で行ったりきたり。場合によっては現地のビジネスホテルに泊まり込み、週末になってやっと家に帰る…なんて事も。

若手スタッフももちろん頑張ってくれるのですが、いかんせん経験が足りておらず、場合によっては余計に仕事を増やしてくれます。昔はそういった一つ一つに対してしっかりと指導していたのですが「どうせすぐに本社に帰っちゃうしな…」なんて事を考えますと、指導するモチベーションもだんだんと下がってしまいました。

いくら忙しくても、給与が良ければ我慢のし甲斐もあるのですが、派遣社員ですからたかが知れています。こき使われているなぁというのが正直な気持ちです。

友人との待遇差に悶々とする日々…

ここ2年ほど、友人の結婚式に呼ばれる事が多くなってきました。おめでたい話なのですが、いわゆるご祝儀貧乏に…。なにせ関西在住の友人が多いものですから、交通費・宿泊費もバカになりません。もちろん交通費として若干お金をもらっていますが、ペイはしないですよね。

せっかく大学時代の友人が集まるのですから、披露宴だけで帰るというのももったいない話です。1次会・2次会と流れてゆき、懐はどんどんと寂しくなってゆきます。

昔は友人と飲んでいるだけで最高に楽しかったものですが、最近ではそう素直に喜べなくなってきました。というのも、仕事における待遇差を露骨に感じるようになってきたからです。

それなりに有名企業に勤めている友人も多く、彼らの仕事内容はやはりクールに見えます。海外出張がどうしたとか、上司が外国人だとか、キラキラしたワードを聞くたびに、心がだんだんと荒んでゆくものです。

しかも彼らは給与も高く、福利厚生も充実しています。一方の自分ときたら、得意先を回り、空調設備の点検をする日々。おまけにやたら忙しいというのでは…。

「仕事はどうなの?」なんて聞かれるたびに、「あぁ、うーん」なんて答えながらジョッキで口をふさぎます。そして「そうや今日来てないけど〇〇って今何してるの?」なんてその場にいない友人の話題に切り替えるのがクセになってしまいました。

もちろん彼らだって高い家賃や、連日の通勤ラッシュなど、大変な事も多いのでしょうが、なんだか最近、自分の境遇にイライラして、ちょっと気分がクサクサしています。それを本社からきた後輩たちにあたってしまうという良くない状況になってしまいました…。ホンと、気をつけないとな。

>>通勤時間に1時間以上は無駄!長い通勤時間はストレスになるので転職しよう

車があるのは良いけれど…

地方生活者にとって、車は日々の交通手段として欠かせません。出勤も車ですし、買い物など、「出かける=車を出す」という生活です。正直、趣味の釣りに車は欠かせませんし(最近行けてないなぁ…)、便利なのですが、車の維持費ってバカにならないですよね。

駐車場代はほとんどかからないとは言え、日々のガソリン代に、保険代など、多くはない給与に対し、ボディブローのようにダメージを与えます。しかも、ちょっとストレスがたまり過ぎていたせいなのか、決して安くはないエルグランドの新車を買ってしまって…。

何せ地方都市では車が生活に欠かせません。そこで何に乗るのかというのは目に見える生活の質と言いますか、なんと言いますか、なかなか外せない部分なんですよね。大学はそこそこ良いところに行ったという見栄もあり…。また、日々の荷物が多い(釣り道具はかさばります)というのも、ちょっと大きめの車にした理由です。

正直、車を買い替えて以来、生活はキツキツになっています。せめて通勤時のガソリン代くらい支給して欲しいものですが、契約上残念ながら支給されません。かといって、軽に乗り換えるのも、世間の目があるため現実的ではありません。

都会へ出るのも考えたけれど…

さて「地元で就職したら大変だった…」という事で「転職して都会に出ればよいのでは?」と思われる方も多いですよね。冷静に考えれば、自分でもそうだと思います。けれど、なかなかそうもゆかない事情もあるのです。

まず一つ目が家を建ててしまったという事。親が土地を持っていたため、そこに一軒家を立てました。「借家だと家賃は出てゆく一方だから」という周囲の説得もあり、思い切ったのですが、ちょっと後悔しています。

市の中心部までは車で約20分、最寄りのバス停までは徒歩15分と、正直素敵な立地ではありません。人に貸そうにも、借りてがつくとは想像しにくい物件ですから、私がそこに住むしかないのです。

降ってわいた正社員採用の誘い

さて、派遣で働きだして早8年が経過しました。そんな折、会社から「正社員採用試験を受けて見ないか?」という誘いがありました。正社員になれば、確かに待遇が改善されます。時給ではなくなりますし、ガソリン代だって多少は支給されるようです。

けれど悩ましいのが、これまでさんざんこき使ってきた会社ですから、正社員になると余計にこき使われるのでは?という不安です。下手に管理職などにされてしまいますと、おそらく残業だらけになるはずです。

この話、受けるべきか、受けざるべきか、答えを出すタイミングは刻々と迫っています。両親に相談しても「正社員になれ」と言われるに決まっていますし、いったい誰に相談すればよいのでしょうね…。

以上が、地元に戻って就職した私の体験談でした。なにせ大きな企業は東京一極集中ですから、地方都市で就職するというのはなかなかに大変です。夢や目標をはっきりする事や、公務員試験の準備をしっかりとしておくなど、これから地方都市での就職をお考えの皆様はくれぐれもご注意くださいね。

>>地方から東京へ転職する!東京で働くメリットデメリット

タイトルとURLをコピーしました