保育士を年度途中で辞めたい!保育士の辞め方やタイミングは?

2018年に有効求人倍率が1.64倍になった際、「高水準に達した!」とニュースに取り上げられ話題になりました。一方で保育士の有効求人倍率は、コンスタントにこの数値を上回る1.7倍~2.0倍をキープしています。保育士がいかに人手不足かということがよく分かりますね。

保育士が足りない理由として、共働き家庭が増えたというのがよく挙げられますが、それよりも深刻なのが過酷な労働環境です。

厚生労働省『保育士等に関する関係資料(2015年)』によると、保育士の約6割(59%)が給与や賞与等に不満を持っているとのこと。同調査が発表した保育士の平均賃金では、男性保育士が年収300万を超えるのは40~44歳、女性に至っては69歳まで働いても年収300万を超えていないのです。

それに加えて人間関係のトラブル、有給休暇の未消化、過密な勤務シフトなど、保育士には転職したくなる理由がたくさんあります。保育士を辞めたいと思っているあなたにも思い当たる点はあることでしょう。そこでこの記事では、保育士を辞めたい人に役立つ辞め方やタイミングについて解説します。

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保育士を辞めたくても辞めないのは責任感の問題

子どもが大好きで始めた保育士。しかし実際に働き始めたら、想像していたものと大きくかけ離れていたという人は多いことでしょう。

中でも保育士を心身ともに疲れさせるのが、膨大な仕事量。保育士のイメージといえば屋内で子供たちと遊ぶイメージが強いですが、実際には会議資料の準備や記録・報告といった事務作業や雑務に振り回される時間が多いのです。

これらの仕事がうまく回らないのは、人間関係の悪さと人手不足のせい‥。だからこそ、辞めたくても辞められないと感じている保育士は多くいるのです。例えば、こんな風に思ったことはありませんか?

・ただでさえ人手不足なのに辞めたいなんて言えない
・有給休暇もろくに取得できないくらいみんな激務なのに、辞めると言い出せない
・子ども達のことを考えたら、辞めるわけにはいかない

そう思った結果、「自分さえ我慢すればいい」とこらえているのかもしれませんが、あなたがこの悪循環にとらわれる必要はありません。

職場の状況に関係なく、あなたには仕事を選ぶ権利があります。保育士を辞めたくてもやめられないのは、単純にあなたの責任感が強すぎるという問題に過ぎないのです。

「仕事を辞める」と言い難い!保育士を辞めるタイミングは?

激務に追われ、人間関係が悪いピリピリした職場は、仕事を辞めることを言いづらいですよね。それは保育士であってもほかの職業であっても同じことです。特にクラスごとに子どもの面倒を見る保育士は、その特性からどのタイミングで辞めるべきか悩むことと思います。できるだけ波風立てずに保育士を辞めるには、どのように切り出せばよいのでしょうか?

年度途中で辞めるのはダメだと思う

「保育士が仕事を辞めたいなら、クラスが変わる新年度の4月まで待たなければいけない」「保育士の年度途中の退職はご法度だ」と考えている人もいるかと思います。

しかし、実際には年度末に保育士が仕事を辞めることは可能です。あなたが辞めたせいで保育園の経営が成り立たなくなるということは起こりえないので、安心してください。

有効求人数だけを見ると、むしろ年度途中に辞めた方が良いとも言えます。

厚生労働省による『保育士等に関する関係資料(2015年)』で年間を通した有効求人数の推移を見ると、例年4~6月ごろは落ち込み、夏から徐々に右肩上がりとなって、冬ごろにピークを迎える傾向なのです。

つまり、年度が変わったタイミングで保育士を辞めてしまうと、ちょうど有効求人数が少ない時期にあたってしまって不利になります。一方で年度途中に辞めた場合は有効求人数が徐々に増える時期にあたるので、職場の選択肢が広がって有利になるのです。

より良い職場で働きたいと思ったら、こうした傾向も踏まえて年度途中に辞めることを視野に入れるのもひとつの手です。

辞め方・辞めるタイミング

労働基準法上では、「期間の定めのない雇用の場合は、2週間前に退職を申し出れば退職できる」となっています。そのため、社会的には最短2週間での退職が可能です。

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しかし実際は、会社ごとに決められたルールである就業規則に従うのがベターとなっています。そのため、保育士であってもサラリーマン・OLであっても、退職できるタイミングは就業規則に従うのが一般的です。

2週間前に退職届を出せば辞められるという保育園もあれば、2~3か月前に退職を申し出なければいけないという保育園もあるでしょう。まずは今勤めている保育園の就業規則を確認してみましょう。このルールを守れば、あなたがどのタイミングで辞めようと問題ありません。

次に気を付けたいのが退職の伝え方。表向きのイメージとは裏腹に、縦社会がはっきり残っているのが保育園。最初に誰に退職したいと伝えるかは、今後の人間関係のトラブルを左右します。

保育園が仕事を辞めたい場合、最初に退職を伝えるのは直属の上司である主任保育士を選ぶのが賢明です。いきなり園長といったトップに伝えず、主任保育士から園長や人事担当に伝えてもらうようにお願いしましょう。

また、退職理由は具体的に伝える必要はありません。特定の人を非難したり職場の不満をぶちまけたりすると、トラブルの原因になります。

また、退職の直前まで同僚には辞めることを言わないことも大切です。保育士は離職率が高いので、1人が辞めると言うとほかの人も触発されるおそれがあります。一度に何人もやめると言い出したら職場が成り立たなくなり、あなた自身の退職も阻まれるかもしれません。

退職したいことを悟られないよう、職場の愚痴や悪口を言わないようにすることも意識しましょう。

しかし、精神的に限界と感じているなら、今すぐ転職でも良い

保育士を本気で辞めたいと思っている人の中には、睡眠や食事もろくに摂れず日常生活に支障をきたしている、健康面に悪影響が出て病院に通いながら働いているといった深刻な悩みを抱えている人もいることでしょう。

このように限界を感じるほど辛い人は、今すぐにでも保育士を辞めて転職を考えるのも良いでしょう。

「あの子は私にしかなつかない」「この仕事は私がいないと回らない」と考えて辞められない人もいるかもしれませんが、誰かがいなくなればほかの人がカバーして上手く回すというのが職場の常識です。

あなたがいないとダメだという仕事はないのです。あなたが大事にすべきなのは、あなた自身の健康と幸せ、そして子どもが好きという気持ちです。このまま自分を追い詰めてしまうと、何の罪もない子どもまで嫌いになってしまう可能性があります。

そうなるくらいなら、限界に達する前に辞めてしまうべきです。自分にしかなつかないと思っていた子も、意外と臨時の保育士になつくといったことはよくあることです。

すぐに仕事を辞める自分が情けないと思う人もいるかもしれませんが、過酷な環境で働く保育士は、ほかの職業と比べても経験年数が短い人が多いです。

厚生労働省による常勤保育士の経験年数に関する調査によると、保育士の離職率は10.3%であり、経験年数7年未満の人が約半分を占めるのだそうです。全業種の平均勤続年数は約12年であることを考えれば、いかに保育士が続けることが難しい大変な仕事かということが分かります。

保育士の経験年数の内訳を詳しく見ていくと、14年以上働いている一部のお局層をのぞいたら、最も多い経験年数は2年未満の14.9%。3年もたずに辞めていく人が実に多いのです。保育士という仕事が合わないから辞める、保育士は続けたいけど今の保育園は嫌だから辞めるといった考えは、決して珍しいことではありません。

保育士におすすめの転職先

今の保育園を辞める場合、いくつかの選択肢があります。

・保育士の資格を活かして別の保育園かほかの施設で働く
・雇用形態を見直して、別の保育園で働く
・保育士の資格を使わず、異業種に挑戦する

それぞれにメリットがあるので、どれが自分に合っているか見極めましょう。いずれの場合も転職活動は在職中に行うようにしてくださいね!

保育士の資格を活かして転職する

今の保育園では働きたくないけど、まだまだ保育士としてキャリアを積みたいという場合は、ほかの保育園を探すと良いでしょう。先述の通り保育園は常に人手不足なので、こういった場合はすぐに転職先は見つかります。

一方で、子どもとかかわる仕事がしたい、保育士の資格を活かして働きたいと思っても保育園は嫌だという人もいることでしょう。そういった人には次のような場所で転職先を見つけるのがおすすめです。

・病院内の保育所
・企業内保育所
・託児所(自動車学校、ヘアサロン、ホテルなど)
・学童保育や児童館
・福祉施設
・ベビーシッター

病院や企業内の保育所は好待遇なところがあるので、年収アップなどがのぞめます。中でも病院内の保育所は、看護師の子どもを預かるケースと病児保育の2パターンがあることから、年々ニーズが高まっている傾向です。

託児所や学童保育、福祉施設への転職は仕事の幅が広がり、キャリアアップが期待できます。中でも学童保育は保育士の資格を持っていると放課後児童支援員の資格が取りやすくなり、転職に有利になります。

パートや派遣社員として保育士をやる選択肢もある

時間や体力面から正社員の保育士として働くのが難しい場合は、雇用形態を変えて働くのもおすすめです。パートや派遣の保育士として働いた場合の時給の相場は、1000~1600円ほど。ライフスタイルに合わせて働きながらも比較的高収入が得られます。

また、正社員のように残業や仕事の持ち帰りがないのもメリットです。仕事とプライベートのオンオフがしっかり切り替えられたら、保育士として長く働くこともできるのではないでしょうか。

派遣の場合は派遣会社と結んだ契約期間がありますが、働き続けたい場合は更新することができます。逆に辞めたい場合は契約期間満了とともに辞められるので、スムーズに退職できる点もメリットです。

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異業種に転職する

保育士という独特の職場環境から、今さら異業種に転職できるのか‥と不安に思っている人も多いことでしょう。しかし、今までのキャリアやスキルを活かせば、保育士の資格が全く使えない異業種でも十分に働けますよ。

子どもや保護者と接する機会が多い保育士であれば、人と接する仕事は全般的に向いています。アパレルショップなどの接客業や販売業、そして営業職は無理なく始められるでしょう。保育士の仕事を通して身につけてきたホスピタリティの高さを、存分に活かしてください。

また、女性に人気の事務職もおすすめです。保育士はパソコンを使ったデータ入力など事務作業も多くこなすので、これまでのスキルを活かせばオフィスワークにも十分対応できます。興味がある業界や企業が一般事務や営業事務を募集していれば、ぜひ応募してみましょう。また、企業受付もおすすめです。

どうしても異業種へ転職する勇気が出ないという人は、転職エージェントのキャリアカウンセラーに相談し、今のスキルでどんなところに転職できるか相談してみると良いですよ。




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