ブラック企業に転職してもメリットなし!求人サイトと面接時にブラック企業を見分ける

転職・就職

求人を探す時に気をつけたいのが、「低賃金」「長時間労働」「過酷な労働条件」であるブラック企業の存在です。社会問題に発展した事で労働基準法が改正しましたが、まだまだ対策は十分ではありません。

年々手口が巧妙化しているブラック企業は取締が難しく、理不尽な働き方を強いられている人は沢山います。転職しても精神的・肉体的に酷使され続けるだけなので、絶対に入社してはいけません。

ただし、ブラック企業は悪質な部分を上手く隠しているため、なかなか判別が難しいという問題があります。ブラック企業とわかっていて就職する人はおらず、就職や転職をしてから後悔する羽目になるのです。

しかし、ブラック企業には様々な特徴があるので、正しい知識さえ知っておけば避けられます。求人サイトや面接からわかるブラック企業の見分け方について、詳しく解説していきましょう。

求人サイトで事前に見分ける

対策として一番効果的なのは、求人サイトで見分けてしまう事です。申し込みや面接で無駄な時間を使わずに済むので、不審な求人は先に除外しておきましょう。

では、ブラック企業の求人はどのような内容なのか、特徴をチェックしていきます。

求人サイトの常連である

求人を頻繁に出している企業のほとんどはブラック企業です。一般的な企業では採用人数が集まれば、すぐに募集を締め切るのが当たり前でしょう。

ブラック企業は離職率がとても高い傾向があり、常に人材が不足しています。今の会社に満足していれば辞めたいとは思いませんし、何回も転職を繰り返したいという人はいません。

人材がある程度揃っているなら、必要以上に求人の募集は行わないでしょう。辞める人間が多いのは、それだけ労働条件が悪い事を示しています。

離職率が高い業種は確かにありますが、それでも1年中募集しているようならかなり危険です。

中には離職者が出た時の人員補充のために、常に募集をかけている企業もあります。採用した人間がすぐに辞めていくような、深刻な問題を抱えていると考えるのが自然です。

仮に労働条件が悪くないとしても、人材不足の職場では1人の負担が大きくなります。労働時間や休日出勤は多くなるので、ブラック企業並にハードです。

>>6連勤、7連勤は違法?過労で倒れる前にブラック企業は辞めろ

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また、「従業員数と比較して採用人数が多い」「募集期間が不自然に長い」求人は怪しいので、注意しましょう。大企業なら採用人数は多く、募集期間は長くなりますが、中小企業の場合は少し不自然です。

採用基準が厳しいと募集期間は長くなるので一概には言えませんが、警戒は怠らないようにしてください。

特にハローワークなど掲載費が無料の求人媒体はブラック企業が多いため、あまりおすすめできません。「未経験者歓迎」「条件がゆるすぎる」求人の中には、高確率で混じっています。

給料や福利厚生の良さが不自然である

一般的なブラック企業は、安い給料でキツイ労働を強いるイメージがあるでしょう。「給料や福利厚生が良いから安心」と思い込んでしまい、そのまま転職をしてしまうと、現実とのギャップに苦しむ羽目になります。

魅力的な条件を提示して人を集めるのは、ブラック企業の常套手段です。労働条件が非常に悪かったとしても、そのまま書く事はありません。

給料や福利厚生は転職先を選ぶ上でとても大事ですが、飛びついてしまうのはとても危険です。人が集まらないから好条件で釣ろうとしている、と考えた方が良いでしょう。

業種・職種で給料の相場はある程度決まっているので、不自然に高すぎる求人には警戒が必要です。上手い話には裏があるとは言いますが、働き以上の給料を貰える企業は存在しません。

「様々な名目で給料から天引きする」「固定残業代や歩合が入った年収」など、カラクリがあるケースが大半です。実際に求人に書いてある収入を受け取れる確率は少なく、薄給に苦しむケースは後を絶ちません。

給料が額面通りでもサービス残業が多いと、割増賃金の支払いがないまま長時間の労働を強いられてしまいます。

また、一般的な企業なら勤務年数によって年収が上がりますが、ブラック企業は必死に働いても収入は変わりません。給料が良いのは最初だけ、というパターンはとても多いのです。

仮にずっと初任給と同じままでも労働基準法には違反しないので、転職しなければ安い給料のまま働き続ける羽目になります。昇給がなければ、結婚・子育てといった、ライフスタイルの変化に対応出来ません。

サービス残業や休日出勤の有無、パワハラ・モラハラなど、求人だけではわからない部分は沢山あります。同業種の企業と比べて条件が良すぎる求人は怪しいと考えましょう。

>>職場のモラハラは嫌ですよね!無視や誹謗中傷などの対策

求人サイトに素敵な文言ばかり

ブラック企業は耳障りの良い言葉を使って、労働者を集めようとします。「成長出来る」「やりがい」「自由な社風」といった抽象的なワードが並ぶ求人は、要注意です。

一見するとポジティブな印象を受けますが、具体的な働き方や業務内容についてはまったく触れていません。

曖昧で主観的な文言ばかりなのは、他にアピール出来るポイントがないからです。裏を返せば、それ以外はまったく期待が出来ないと思って良いでしょう。

特に小さな会社の求人では「アットホームな職場」というキャッチコピーが使われがちです。仮に本当であっても、求人で強調するような事ではありません。

特に社員が集まっている写真を載せている企業は、特にブラック率が高いので注意をしましょう。無駄なイベントが多かったり、同調圧力が強かったり、問題を抱えている可能性があります。

他に明確な特徴や魅力が書いてあるなら別ですが、抽象的なキャッチコピーばかりの企業はかなり危険です。

また、「努力」「貢献」「やる気」を強調する企業は、古い根性論を振りかざす傾向があります。厳しい仕事でも頑張ればこなせる、という精神論で働かなければなりません。

「若い社員が多い」「すぐに活躍出来る」は離職率が高い、「頑張りを評価」「成果主義」は、厳しいノルマがある事を示しています。

ハードな労働環境を良い印象になるよう言い換えただけなので、気をつけてください。耳障りが良いだけのキャッチコピーは、待遇や給料を保証してくれません。

面接時に事前に見分ける

いくら転職のために情報収集を行っても、ブラック企業だとわからないケースはあります。

そのような時に参考になるのが、面接時の対応や雰囲気です。騙されて入社しないように、見分けるためのポイントを紹介します。

大事な質問をはぐらかされる

採用担当者は自社がブラック企業であると、十分に把握しています。自社がブラック企業であると証明するような情報は、極力隠そうとするでしょう。

一般的な企業ならば仕事に関してある程度説明がありますが、ブラック企業は意味のない雑談ばかりを繰り返します。

「面接にかける時間が短い」「話が具体的ではない」といった特徴は、ブラック企業の面接にありがちです。常に人手不足なので、形だけの面接であるケースは少なくありません。

正直に労働環境を言ってしまえば誰も入社しないため、働き方について質問をしてもまともな答えは期待出来ないでしょう。回答があっても「求人情報と違いがある」「話が二転三転する」なら、高確率でブラック企業です。

もちろん、質問への答えが曖昧だったり、逆質問を受け付けなかったりする企業にも、注意してください。答えられないような採用担当者は論外ですし、都合の悪い質問を誤魔化そうとしている可能性があります。

面接で待遇や給与について聞くと採用率が下がる、といった話はありますが、積極的に聞かなければ企業の良し悪しは判断出来ません。

あまり給料や条件ばかりを聞くと印象が悪くなるので、質問の仕方を工夫しましょう。企業自体に興味を持っている事をアピールしながら、「繁忙期はいつか」「具体的な仕事内容」「昇給システム」を聞いてください。

怪しいと思ったら離職率について質問すれば、明確な判断基準になります。問題がないならすぐに教えて貰えますし、仮に高くても事情についての説明があるでしょう。

採用担当者が離職率について知らないとは考えにくいので、誤魔化しがあればブラック企業なのは間違いありません。

入社を急がされる

ブラック企業は離職率が高く、常に人手が足りていない状態です。すぐに新しい人材を入れなければ業務が立ち行かなくなるため、採用に躍起になっています。

入社を急かすのは「逃げられたくない」のと「早く働いて貰わないと困る」からです。中には面接が始まってすぐに「いつから働けるのか?」と聞いてくる場合もあります。

一般的に転職活動は在職中に行うので、退職の手続きや引き継ぎが必要でしょう。最低でも1ヶ月~2ヶ月はかかるので、入社はそれ以降になります。

転職先もそういった事情は把握しており、通常の企業であればある程度の期間を設けるのが当たり前です。しかし、ブラック企業は応募者の事情をまったく考慮しません。

急に辞めれば周囲の人に迷惑をかけてしまいますし、円満に退職するのは無理です。こういった常識的な配慮が一切ない企業が、社員を大切にする事はないでしょう。

最初から使い捨ての人材として採用するため、碌(ろく)な面接をしないまま内定が決まるケースは存在します。「面接の回数が極端に少ない」「その場で内定承諾書にサインを求める」ような企業は、確実にブラックです。

入社までの期間があまりにも短いと、企業について調査出来ませんし、じっくり考える機会も奪われてしまうでしょう。

辛い転職活動中に内定が決まると嬉しいと感じるのは当たり前ですが、安易に入社してしまうと後悔します。人生を左右する大事な選択なので、急かされても焦らずに断る勇気を持ってください。

なぜか社外で面接

会社の雰囲気や実際に働いている社員の様子は、転職を行う上で重要なチェックポイントです。ブラック企業は働いている社員やオフィスで見分けられます。

清潔感がないオフィスや、社員が疲れ果てていたりする職場で、働きたいと思う人はいません。企業側もそれを理解しているので、社内での面接を避ける傾向があります。

遠い場所に住んでいる方を対象にWEB面接を行う企業はありますが、中途採用者の面接は社内が一般的です。特別な事情がない限り社外で面接を行う事はありません。

社内を見られたくない事情がある、と考えて間違いないでしょう。ファミレスや喫茶店といった公共の場で面接を行う場合は、個人情報の取扱に問題があります。

面接で職場を見れないなら、社内見学を申し込むのは一つの手です。それも断られるようならば、その企業はブラックの確率が高くなります。

男性ばかりだと思われる会社は要注意

ブラック企業は女性の割合が極端に低いというデータがあります。仕事の内容がとてもハードなので、体力がない女性はあまり採用しません。

過酷な労働を強いるなら体が丈夫な男性の方が良いですし、女性は長く働けないのですぐに辞めていきます。ブラック企業では社員は使い捨てなので、女性の結婚・出産についてまったく保証していません。

社員を大切にする企業なら、育休や産休制度が整っているのが当たり前です。女性にとって働きにくい企業であれば、男性にとっても同じでしょう。

これは男女ともに言えますが、異性の目は人の言動を左右します。男性ばかりだと体育会系のノリになりやすいので、上下関係が厳しい上に根性論が持て囃されがちです。

乱暴な態度をとったり、周囲を平気で散らかしたりと、男性だけの職場だと色々な問題が考えられます。男女の比率にあまり偏りがない方が、良い環境で働けるでしょう。

「運送業」や「建設業」など男性が多い業界はありますが、そうでない会社で女性が極端に少ないなら要注意です。面接の時にチェックしてみたり、男女比率について聞いてみたりと、確認を怠らないようにしてください。

また、面接担当者や社長は会社を映す鏡なので、態度や服装を冷静に観察しましょう。遊び人風なのは良い傾向ではないため、転職は避けてください。

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